大人も子どもも「早食いは肥満のもと」、ライオンが調査研究結果を発表

2006年10月07日 07:30

かむイメージ[ライオン(4912)]は10月6日、【ライオン歯科衛生研究所】【東京歯科大】との共同研究結果として、「サラリーマンだけでなく小学5年生においても早食いと肥満に相関性があること」を明らかにした(【発表リリース、PDF】)。10月7日に「第55回日本口腔衛生学会」で発表する。

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ライオンではすでに2001年の段階で「サラリーマンにおいて早食いは肥満のもとであること」を明らかにしている。これは「メタボリックシンドローム」や肥満への関心の高まりをうけ、咀嚼(かむこと)の重要性に関する教育の推進を目的に、「肥満と食習慣」との関連性を研究したもの。その結果、

1)サラリーマンにおいて「早食い」と「肥満」は高い相関がある
2)「よく噛む」ことは、「インスリン」の分泌量を抑え、少量の食事で満足感を得ることできる
3)「早食い」の人は、「子どもの頃からの習慣なので改善しにくい」と考えている


ということを明らかにした。

そこで今回は(3)を元にさらに研究を推し進め、小学生の「肥満」と「早食い」などの生活習慣との関連性や、「咀嚼」の重要性を学ぶ健康教育で生活習慣が改善されるかどうかの調査を行った。

研究調査結果としては、

「早食い」「まとめ食い」
であるほど肥満になりやすい

・小学生でも「早食い」と「肥満」は相関している
1)「早食い」の子どもほど、肥満度(ローレル指数)が高い
2)「一口の量が多い」子どもほど、肥満度が高い
3)「おやつの回数」や「夜食」と、肥満度には有意な関連性は認められない

・「咀嚼」の授業後に、「おにぎり」の食べ方が変化


などをあげている。「早食い」「まとめ食い」であるほど肥満になる傾向があることや、「おやつの回数」「夜食」と肥満度の関連性が認められなかったなど、興味深いデータが出ていることが分かる。

レポートではまとめとして「食べる早さと肥満には関係が深い」「小学生の肥満対策には食べ方に関する健康教育の必要性がある」「かむことの教育で食べ方は変化するが、短期間では肥満度には影響を及ぼさないので、継続的・長期的な教育と実施が必要」ということを結論付けている。

当サイト内の【ダイエットに関するコラム】でも【よくかむ】の項目でかむことの重要性とダイエットとの関係について記述している。元々身体に栄養分を送り込むだけならものをかむ必要はあまりないの(点滴などても良い、というドライな考え)。

しかし効果的に、効率よく、そして何よりも健康的に食事をする・人間らしくモノを食するという意味では、しっかりと味わってかんだ上で食べるのが良い。それが身体にも良いだけでなくダイエットにもつながることが、今回のライオンの研究結果で改めて証明されたことになる。何も食べ物に足が生えて逃げ出すわけではないのだから(笑)、ゆっくりとかみしめて味わいながら食べるのが、身体に良いということはもちろん、料理を堪能するという意味でも望ましい食事スタイルであるに違いない。

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