アルコール耐性の無い人がお酒を無理に飲むと食道がんの危険度が8倍以上にとの研究結果

2006年08月28日 06:00

時節イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]によると、ビール1杯飲んだだけで顔が赤くなるようなアルコールへの耐性が無い人は、普通にお酒が飲める人と比べると食道がんになるリスクが8倍以上にのぼることが、【国立病院機構大阪医療センター】の研究グループの調査で明らかになった。

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お酒を飲んだときに顔が赤くなる症状を「フラッシング反応」と呼ぶが、これはアルコールから代謝されたアセトアルデヒドが原因。そしてアセトアルデヒドを分解し無毒化するアルデヒド脱水素酵素ことALDH2(アセトアルデヒド脱水素酵素2型)の正常型を持つ日本人は全体の半数程度に過ぎない。残りの半分は完全には解毒できない欠損型を持つなど、アルコール分解の能力に欠けるところがあり、これが「お酒への耐久度の個人差」につながる。

研究グループでは東京・大阪の食道がん、頭頸部がん患者400人と健常者1400人を調査したところ、正常型のALDH2を持つ人が少量飲酒した場合に比べ、正常型を持たない人が少量飲酒した場合、8.84倍もの食道がんの発生リスクがあることが判明した。さらに1日3合以上飲酒するヘビードランカーになると、114倍もの発生リスクが計測されたという。

【ガベージ郵検.comのアルコール体質検診項目】で詳しく説明しているが、ALDH2の保有量は生まれつきのもので、治療や体質改善で変えられるたぐいのものではない。自分がアルコールに強いかどうかは、その人独自の個性であり、後天的にどうにかなるものではなく、一生変わらないものと言って良い。すでに自分がどれくらい耐性を持っているか経験などから身を持って知っている人も多いだろうが、自分のアルコール体質を郵送検診や病院での検診で医学的に確認し、その上で自分の行動を見直すことが必要だろう。

身体に無理をしてがんの発生リスクを10倍だの100倍だの増やしたのでは、いくら身体があっても足りないといえるのだから。

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