ファイザー、6月禁煙治療薬「バレニクリン」の日本国内承認申請

2006年07月11日 07:00

時節イメージファイザーは禁煙治療薬「バレニクリン」の日本国内における製造販売承認申請を6月に行ったと発表した(発表リリース)。当初「今秋にも」と発表していたが、その時は「慎重な見通しを立てていたため」、実際には今回のような早めの申請となった。

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「バレニクリン(正式名はチャンティックス)」は、ニコチンを含有しないことが特徴。ニコチン受容体に結合し、喫煙したい欲求とニコチンからの離脱症状を緩和するという。また、喫煙によって得られる満足感を抑えるとされている。

バレニクリンは【ファイザー、脳内でニコチン中毒を撃退する禁煙薬チャンティックス承認】でも報じたようにアメリカではすでにFDA(アメリカ食品医薬品局)によって承認されており、8月にも発売される予定。ヨーロッパでは2005年11月に承認申請が行われている。既存の禁煙補助剤として有名なイギリスのグラクソスミスクラインが販売している「ザイバン」(日本では未承認)よりも高い効果が望める。

バレニクリンはザイバンの2倍、プラセボ(効果はまったくない見せ掛けの擬似薬)の4倍もの禁煙率が結果として出ているとのこと。なお「バレニクリン」の主な副作用として、吐き気、夢の変調、便秘、腹部膨満感、嘔吐(おうと)などが確認されている。

6月1日は似たような医薬品として【ノバルティスファーマ】の禁煙補助剤「ニコチネルTTS」が条件付で保険適用となるなど(【発表リリース】)、禁煙分野における治療はニーズが高まりつつある。ファイザーの「バレニクリン」もその期待に応えることだろう。

「バレニクリン」は脳にニコチンに関する各種偽信号を送って喫煙を抑えようとする薬。もともとニコチン依存症が精神的なところに依存する部分が多いだけに、脳にダイレクトに働きかけるのは効果的といえよう。

少なくとも、禁煙希望者に選択肢が増えることだけでも、福音であることは間違いあるまい。


■関連記事:
【ファイザー、日本でも今秋に禁煙治療薬「バレニクリン」を申請】

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