インサイダー取引の疑いで村上ファンド代表の村上世彰氏を事情聴取へ

2006年06月03日 06:30

株式イメージ【NIKKEI NeT】が報じたところによると、ニッポン放送株式の売買を巡って、村上世彰代表が率いる投資ファンド(『村上ファンド(www.maconsulting.co.jp)』などによる「村上ファンド」)が不透明な取引を行ったとされる問題で、東京地検特捜部は6月2日、村上代表本人から近く事情を聞く方針を固めたもよう。特捜部側では証券取引法違反(第166条に定めるインサイダー取引)の疑いもあるとみており、一連の株取引の詳しい経緯について説明を求めるとみられる。

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これまでに特捜部は、村上ファンド側から取引履歴など関連資料の任意提出を受けたほか、村上ファンドの関係者らから幅広く事情を聴取。不明朗な株取引の全容を解明するには、取引方針を最終決定していた村上代表自身に、違法性の有無などの認識を確認することが不可欠と判断したもようだ。

村上ファンドを巡っては取引銘柄がちまたで報じられるたびに様々な噂が飛び交っていた。しかし今回のように、関連監督官庁らによる大規模な調査が入るのは今回がはじめて。今回の一連の調査については[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]などによると、ライブドアによる証券取引法違反容疑に関する取調べの中で、ライブドア前取締役の宮内亮治被告らが東京地検特捜部に対して「ニッポン放送株式についてライブドアが大量に株式を取得する事前に、大量取得情報を村上ファンド側に伝えていた」ことを話しているとしており、これがきっかけだったと思われる。

堀江貴文・ライブドア前社長がらみの話でもそうだが、お金を儲けることは決して悪くない。美学がどうとかいう話もあるが、少なくとも資本主義社会においては重要なモノサシであるお金を稼ぐことは誉められることでこそあれ、批難されるようなものではない。だがそれも「やって良いこと」「やってはいけないこと」の判断があって初めて成り立つもの。定められた各種法令をはじめとするルールや社会規範に反してまで「うほほ、そんなに儲かっちゃうの?」(堀江氏の名言)と儲けることを考えその行為に手を染めるのでは、いつか必ず報いを受けることになる。

果たして村上氏が「報いを受ける人」の一人として加わることになるか否か。それは今後の取調べの中で明らかにされることだろう。


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