シンガポール当局、法令違反なら村上ファンドの登録抹消もありうると言及

2006年06月24日 07:00

株式イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]が報じたところによると、日本の中央銀行に相当するシンガポール通貨局関係者は6月23日、シンガポールに本拠地を置く村上ファンドの前代表である村上世彰被告が証券取引法違反罪で起訴されたことに関連し、「仮に村上氏の法令違反が明らかになれば、ファンドの登録を取り消す可能性もある」ことを明らかにした。もし登録が抹消されて業務停止ともなれば、ファンドの母体の活動拠点を新たに探す必要が生じ、運営そのものが難しくなりそう。

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記事によればシンガポールの証券先物取引法では「ファンドやその大株主が罪を犯した場合、通貨庁は登録を抹消できる」としている。この規定を根源とし、通貨庁関係者は抹消の可能性に触れた上で、「登録業者の地位を失えばシンガポールで(は許可を受けていないことになるので)業務ができなくなる」と指摘したという。

村上氏本人はすでに「元代表」と表記しているように、「村上ファンド」の代表を辞任している。とはいえ中核会社「マックアセットマネジメント」の全株式を保有しており、上記規定に抵触する可能性がある。しかしもし村上氏が株式を他人に売却するなどして大株主になった場合はどうなるのかということについてシンガポール当局側では明言を避けている。

法令違反が明らかになるかどうかは今後の村上氏らの公判如何ということになる。村上氏はシンガポールに根拠地を移転したのは、シンガポールでの税制が有利であることなど活動がしやすいからと説明している。当局側が登録を抹消した場合、同国を離れる必要があるが、シンガポールが登録抹消をしたファンド母体の登録を認めてくれる国で村上氏の目にかなうような場所があるかどうかが問題となることだろう。


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