【更新】カメラ付きケータイで偽札がすぐに分かるソフトが開発

2006年06月16日 07:00

時節イメージ[YOMIURI ONLINE]によると兵庫県神戸市の製版会社【サンメディア】は、カメラ付き携帯電話などで紙幣を撮影し、偽札かどうかを判定できるソフトを開発した。色の違いを元に判別する仕組みで、現在出回る事が多いスキャナーやプリンターなどを用いて印刷された偽札はほとんど判別可能だという。

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偽造されたお札は赤や緑、青からなる色相や色の鮮やかさなど「色の成分」がホンモノのお札とは微妙に異なることに着目し、パソコン上で強調した上でデータ化して比較すると、違いが判別できることを見つけ出し、ソフト化した。ソフトにはあらかじめ真札のデータが入っていて、それとデジカメやケータイで撮影したデータと比較し判別する。

撮影に用いるデジカメは300万~500万画素の性能を持っていれば十分対応可能で、現在ソフト上では日本円とアメリカのドル札に対応している。もちろん特許申請中で、2万円前後で市販する予定だという。

警察庁によると偽の一万円札は(昨年から今年にかけてかなり「ブーム」になったこともあり)昨年だけで全国で5714枚見つかっており、大半はパソコンやスキャナを用いた安易なもの。このソフトを使えばお店でも瞬時にチェックできるようになり、価格の安さともあわせ、中小の店舗への展開も期待されている。

今回このソフトを開発したサンメディアは、自社の本業である製版事業のノウハウを活かしたアイディア商品を多数開発しており、偽札の判定に関係する商品だけでも過去に「規則正しい細い線が重なった時にしま模様が浮かび上がるモアレ現象を応用し、半透明のフィルムを重ねるだけでホンモノのお札かどうかを瞬時に判別できるというマジックシート」([参照記事:YOMIURI ONLINE])を過去に発売している。また、文字の修練に用いる「マジック文字上達シート」など、自社技術をさまざまな分野に活用している([参照記事:神戸新聞])。

今回開発された偽札判別ソフトはお札の種類が変わるごとにデータを差し替える必要があるため、データの更新などでユーザーを引き止めることができる。利用者にとっては使いやすさと安価な面で、開発側にとっては長期間収益をもたらすビジネスモデルとして、素晴らしいものがある。サンメディアは自社が持つアイディアを用いて新しい商品を続々と産み出しているように見受けられる。どうやら同社には「柔軟な発想とそれを実現化できる努力・技術という魔法を使える魔法使い」がいるようである。


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