備えあれば……「郵送検診」という方法

2006年05月06日 18:30

郵送検診イメージ先に【サインポスト、糖尿病患者の合併症の危険性を予測するシステムを開発】の記事で「患者から採取した血液をつけると」という言い回しを書いていた際、ふと入院中に毎朝やっていた血糖値の検査を思い出した。体温計くらいの大きさの器具で指にちょっと針を刺して血を抜き出すと、一分程度で血糖値が分かるというもの。そして「サインポストのシステムが、このような機械で血液をつけるなりして、該当病院に郵送で送ると結果が出てくるような仕組みなら自宅でも出来て楽なのにな」という連想をしてみた。ところがさらに調べてみると、さすがにサインポストが開発した合併症予測システムはともかく、数多くの病気について似たようなシステムが提供されているのが分かった。いわゆる「郵送検診」(在宅検診ともいう)というもの。

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郵送検診イメージ「郵送検診」とは言葉どおり、「検査対象となるものを郵送して医者なり専門機関に検診をしてもらい、検査結果によってはその後の治療を検討依頼する」もの。「検診したい、しなければならないのなら病院に行けば確実ではないか」という意見もあるし、対象者自らが摂取した血液や便では医者がその場で採取したものと比べて確実性に劣るのではないかという考えもある。だが考え直してみると次のような人にとって、「郵送検診」は頼り甲斐のある仕組みといえる。

1)病院へおもむいて検査をしたくてもできない人
・時間が無い
・検査をする病院が遠い
・混んでいてなかなか検査してもらえない、予約が取れない
2)検査をするのがためらわれる人
・他人に知られたくないような病症の検査をしたい
3)その他の理由
・手軽に気になる病症の検査をしたい
・医療費を抑えたい


特に1)は身体が不自由な人や過疎地に住んでいる人、2)は性病絡みで多いと思われる。

これらの「郵送検診」のキットは基本的に誰でも購入でき、キットそのものの配送時や検査結果の送付時などにおいて、情報の秘匿性・匿名性は堅く守られている(第三者には分からないように郵送される)。内容が内容なだけに当然といえよう。1病症分のキット1回あたりたいていが数千円程度なので、経済的負担も最小限に抑えられる。なにより、時間・場所を拘束されないのが便利。『楽天市場で調べてみても山ほど種類が用意され、購入できる』。

「郵送検診」が可能な病症も実に多種多彩。糖尿病などの生活習慣病や骨粗しょう症、肺・胃などのがん、クジラアミや淋病・HIVなどの性病全般、肝炎、内臓肥満などなど。特に生活習慣病や性病向け郵送検診のニーズが高いようだ。

もちろん注意点も多い。主な点を挙げると

1)郵送検診の結果は万能にあらず
病院での直検査と比べると精度に劣るのは仕方の無いところ。1回の検査結果が100%正しいとは言い切れない。あくまでも「目安」「指標」としてとらえるべき。
2)定期検査が正しい使い方
一度きりでAll or Nothingというわけではなく、通常の健康診断同様に半年から1年くらいの定期的な検診を受け、早期発見に用いるのが正しい活用法。もし陽性結果が出たらすぐに主治医に相談するなり病院で正規検査をするべき。


などがある。

ともあれ、「病院に行く暇は無い(行くのが恥ずかしい)けどあの病気になっているか気になるな」という人は、「郵送検診」を使ってみてはいかがだろうか。定期的に利用し、自分の身体の健康への注意をこれまで以上に払うようになれば、そして健康維持にプラスとなれば幸いである。

(最終更新:2013/09/04)

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