四季報盗作疑惑でダイヤモンド社と東洋経済新報社が和解

2006年03月07日 08:30

先に【「株データブック」を四季報転用として東洋経済がダイヤモンドに出版差し止め請求】でも報じたとおり、『会社四季報 2006年1集新春号』を発刊する【東洋経済新報社】が2005年12月15日に、四季報の紙面を転用され著作権を侵害されたとして、【ダイヤモンド社】が発刊した『ダイヤモンド「株」データブック 全銘柄版 2006年新春号』の販売差し止めを求める仮処分を東京地方裁判所に申請して争っていた件で、両社は3月1日に和解していたことが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。

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ダイヤモンド「株」データブック 全銘柄版 2006年新春号イメージリリースによると今件につき、ダイヤモンド社は「記事の・記載の一部の転載並びに各種データの一部の利用があったことを認め」ると共に、東洋経済にお詫びをするとあり、ダイヤモンド側で事実上の盗用があったことを正式に認めた。

その上で両社は「相互に互いの知的財産権を尊重し、今後ともよきライバルとして日本の株式市場の健全な発展のために、読者に役立つ質の高い情報誌を発行する」とし、仮処分申請も取り下げることとしている。

リリース上には販売差し止めなどの記載は無い。今後、ダイヤモンド社のデータブックがどのような形で発売されるのか(それとも別形式になるか、シリーズそのものが無くなるのか)は定かでない。

しかも今回の発表で、東洋経済新報社は最新の2006年新春号ではなく、その前の2005年4集秋号に転用元があるとしており、「『株』データブック全銘柄版 2006年新春号」の該当部分が古いデータであるということが露呈されてしまったことになる。ダイヤモンド社自身はともあれ、「データブック」のイメージの失墜は避けられない。仕切りなおしを模索した方が早いのかもしれない。


(最終更新:2013/09/19)

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