デジタル時代の「着せ替え人形」アバターの彩りをビジネスに

2006年02月24日 12:20

【asahi.com】にオンラインゲーム上などで使われるユーザーの分身キャラクター「アバター(化身)」への着せ替えをビジネスにするというコラムが掲載されていた。そのコラムでは、アバターを彩る服飾品を本物のキャッシュで売買するビジネスが盛んになっている、場の雰囲気に応じて着せ替えアソビのように楽しむ人が増えているとしている。

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記事では【ハンゲーム】を例に挙げ、ゲームそのものの進行には何も影響を及ぼさない服飾品に、月数十万円を費やす人などを紹介。「ゲームは社交空間の一種であり、現実世界と同様に見た目は重要である」とそのニーズを強調する。さらに同サイトではファッション誌を参考に流行を反映させたり高級ブランドを設立するなど、「デジタルデータの仮想商品を現金売買するビジネスモデル」を紹介している。そして(asahi.comらしいところだが)このようなオンラインゲームにおける装飾品の仮想商品ビジネスは韓国発であるとしている。

どんなものでも「うちが起源だ」とする国と、なぜか自国よりも「かの国」を後押しする傾向のメディアの主張はともかくとして(恐らくこの記事は先日別所で掲載された、アメリカの【Second Life】で装飾品デザイナーの話をはじめとしたデジタルコンテンツビジネスに関する記事に触発され、「元祖はアメリカじゃないぞ」とさりげなく主張したい面があるのだろう。じゃあ『ハビタット』はどうなるのよ、と突っ込みいれればグゥのネも出ないはずなのだが)。現実世界でもデジタル世界の自分の分身でも、相手との見栄の兼ね合いから着飾りたい、それに応えるビジネスはあって当然だという話は言い得て妙といえる。デジタルだろうとリアルだろうと、ニーズがあるところには商売が成り立ちうる。

そしてデジタルコンテンツによるビジネスは、特にこのような仮想商品ビジネスの場合、「原材料費がほとんど要らない」「市場選択さえ間違わなければ技術やセンスのある人がその成果を対価として得ることができる(中抜されない)」などメリットも多い。

システム側でユーザーのセンスや技術を活かせるシステムがきちんと提供されており、それをやり取りする安定し管理の行き届いた運営がなされていれば、あとは人を集めるだけで、一つの「デジタルコミュニティ」が完成する。そしてその世界の中では、妙なしがらみも慣習も無く、誰もが運と技術とセンスさえあれば、多くのニーズに応えて幸せになれる権利を持っている。しかもそれは、その仮想世界だけでなく現実世界にも反映しうる可能性を秘めている。

先の【Second Life】のようなゲーム(ユーザー側でも自由にアイテムを創造して売買可能、自由度も高い)が、日本にも登場することを切に願ってやまない。


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