姉歯建築士、偽装について「建設会社幹部から圧力あり」と発言

2005年11月24日 12:30

『FNN系列ニュース』によれば、首都圏のマンションにおける構造計算書偽装問題で、姉歯建築設計事務所の姉歯秀次建築士は23日までに、「偽造を始めたのは、建設会社の幹部から『鉄筋の量を少なくしてほしい』と圧力をかけられたのがきっかけだった」と話していることが明らかになった。

スポンサードリンク

記事によれば姉歯建築士は偽装の理由について建設会社の幹部から「鉄筋の量をなるべく少なくしてほしい。できなければ、設計事務所変更だ」と脅迫されたとしている。そして「決して、してはいけないとわかっていたが、病気の家族もいて、仕事がなくなるのが怖くて、生活のためにやむなくやってしまった」とその心情も語った。さらに「幹部には数回、キックバックもしていた」と話しているという。

現段階ではこの「建設会社」や「幹部」の具体名は明らかになっていないが、11月24日には姉歯建築士は国土交通省で聴聞を受ける予定であり、それ以降にこれらについても分かるものと思われる。

「やっぱりな」という声があちこちで聞かれてきそうなコメントだが、仮にこれら脅迫を行った建設会社や幹部名が公開されても、彼らはその指摘についてほぼ100%否定するものと思われる。もしそれが事実ならば相応の報いを受けることは日の目を見るより明らかだからだ。

姉歯建築士の記憶違いや虚言の可能性がゼロというわけではなく、脅迫の物的証拠があるかどうかもまだ不明なので断定はできないが、【先の記事でも指摘した】建築業界の暗部が露呈しそうな様相である。おそらくこういった犯罪行為はごく一部の企業でのみの話なのだろうが(そう信じたい)、彼らの行為が業界全体を落とし入れることになりつつあるのは事実。大多数の健全な企業に対してはかける言葉も見つからない。


(最終更新:2013/08/29)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ