楽天(4755)、TBS(9401)株式買い増し「条件付」凍結提案

2005年11月02日 07:51

株式イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]の報によれば楽天(4755)の国重副社長は都内での記者会見上において、TBS(9401)に対し「安定株主対策をやめるなら、TBS株式の買い増しはしない」「トップ会談を行いたい」「話し合いに応じれば経営統合以外の方向も検討する」と提案したことを明らかにした。

スポンサードリンク

すでに【TBS株の買い増し制止に「どうして」と反論、楽天三木谷氏会見】などで報じているとおり、楽天はTBS株式を19.09%まで買い進めているが、株式の大量取得で発言権を強化しながらアプローチをするという楽天側の姿勢にTBS側は態度を硬化。そこで楽天側が打開策を模索した形だ。だがTBS側は「安定株主対策は以前からやっていることで非難されるものではない。交渉をしたいのならまず持株比率を下げるべき」と強行な態度を崩さない。

正直、どっちもどっちという感のぬぐえない一連の騒動だが、TBS側にしてみれば安定株主対策一つとっても「あなた方(楽天)がこれまで私たちに言ってきたことをそのまま立場を換えて言っているだけですよ」という心境なのだろう。TBSは【インデックスと提携を結んでネットと放送の融合ビジネスに取り組む(TBS(9401)、インデックス(4835)と提携を協議、インデックスはTBS株式を1%保有)】動きを見せているし、楽天側曰くの「楽天と経営統合することによるメリット」が形骸化しつつあることは否めない。

仮にTBSが楽天の提案を完全拒否し、その上で楽天がTBSの株式を買い増して数の論理だけで自分の意志を押し通そうとすれば、TBSのポイズン・ピルの発動、楽天の株主代表者訴訟の提議など、長期戦になるのは必至。そうなれば楽天側の勝ち目は薄くなる。

楽天側は「買い増しはできるけど、条件を飲めば『ひかえますよ』(買い増さない、という断定表現を使わないあたり、あとでどうにでも解釈できるという言い訳に使うつもりだろうか)」という余裕の表現をしている。だが実はかなり焦りを感じているのかもしれない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ