東芝とフォルクスワーゲン、電気自動車に関して協力趣意書を締結

2009年02月14日 12:00

New Small Familyイメージフォルクスワーゲングループと東芝(6502)は2009年2月12日、ドイツのウォルフスブルグ市内で電気自動車の開発に協力する趣意書に署名したと発表した。今後両社はフォルクスワーゲンが計画を進めている「New Small Family」という新・小型モデルシリーズに搭載される電気パワートレイン(電気周りの部品。電池やモーター、インバーターなど)やパワーエレクトロニクス(半導体周りの部品)の開発を目指し、さらに次世代電気自動車のための高エネルギー密度のバッテリーシステムの開発にも取り組んでいくという(【発表リリース】)。

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「New Small Family(ニュースモールファミリー)」とはその言葉通り、一般家庭用向けの比較的小さな自家用車を目指したコンセプトシリーズ。いわゆる燃費のよい「コンパクトカー」の類で、2010年ごろから量産が開始される予定。今までに「up!」「space up!」などがお披露目されている。前車が2ドアなのに対し後車は4ドアで観音開きタイプなのが特徴。



「space up!」のプロモーション動画
「space up!」のプロモーション動画

今回の提携でフォルクスワーゲン社側は、量産に適した電気自動車の研究開発部門において、東芝などが持つリチウムイオン電池をはじめとした電池技術が役立つと発言。東芝側でも、自動車業界のリーダーであると同時に環境対策車の開発に注力しているフォルクスワーゲンとは有益な協力関係を築きあげたいとコメントしている。

原油価格の高騰が落ち着いた(というより現在では暴落中)ことと、世界的な金融危機で経営資源の投入優先度が落ちてしまった感の強い電気自動車だが、中長期的に見れば確実にニーズが高まるのは誰の目にも明らか。また、どちらかといえば重厚長大なイメージの強いフォルクスワーゲン社が、家族向けのコンパクトカーを主軸に提供しようとしているあたりも、時代の流れを感じさせる。

今後も「電気自動車の電力周り」という観点で、東芝はもちろんだが他の「電池技術が得意な日本企業」が注目を集めることだろう。

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