フリーソフト、有料化で手放す人は半数以下。ただし「無条件で使用」はわずか1.6%

2009年02月13日 08:00

パソコンソフトイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは2009年2月12日、パソコン向けフリーソフトに関する調査の結果を発表した。フリーソフト利用者のうち、「フリーソフトが有料化しても無条件で使い続けたい」と考えている人はわずか1.6%しかいなかったことが明らかになった。回答者の多くは「料金次第」あるいは「使うのを止める」と答えており、フリーソフトならではの事情と、有料化の際の料金設定の難しさがかいまみれる内容となっている(【発表リリース】)。

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今調査は2009年1月21日から26日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は481人。男女比は49.1対50.9で、年齢階層比は20代10.8%、30代50.5%、40代29.3%、50代7.3、その他2.1%。

ワープロやファイル管理に始まり、実に多種多彩なジャンルで提供される、パソコンのフリーソフト。完全に無料のものもあれば、機能限定版が無料でフル機能版が有料なもの、基本ソフトが無料でオプション機能部分が有料なもの、データが拡張されると料金を要するものなど、「フリーソフト」の料金体系にも色々なものが用意されている。使用頻度や用途にもよるが、フリーソフトそのものを使っている人は全体の91.7%にも達しているとのこと。

それではその「フリーソフト」(お気に入りのもの)が何らかの形で有料化した場合、それでも使用し続けるのだろうか。この問いに対しては、無条件で使い続ける人はわずか1.6%にとどまる結果となった。

お気に入りのフリーソフトが有料になっても使いたいと思いますか
お気に入りのフリーソフトが有料になっても使いたいと思いますか

ただし、「料金次第で使い続ける」「機能がアップしていたら(料金に見合うだけの機能アップならば)使い続ける」人を合わせると全体では過半数に達しており、「無条件で使うのを止める」人は4割強でしかない。フリーソフトの最大の魅力であり存在意義の一つでもある「無料」という要素は必要不可欠で重要な要素ではあるが、同時にそれがすべてではないことをも意味するといえよう。

男女別ではほとんど差異は無いものの、年齢階層別では「若年層ほど『無条件利用派が多い』『料金次第で使い続ける派が少ない』」という、ちょっと変わった傾向が見られる。これは単純に「年齢を経るにつれてフリーソフトへの傾注度が増していくのと共に、おサイフ事情に余裕が出てくる」ことによるものだろう。

また、30代ではやや増えるものの、全般的に、高年齢層ほど「使うのを止める」人が減っていくのも特徴の一つだ。これは長年使って愛着を持ったソフトほど、「有料化」というハードルだけで使い慣れた環境を手放すのは惜しい(+新しい環境・利用方法を覚えるのが面倒くさい)という事情によるものだと思われる。要は「これだけ便利なのだから、ちょっと料金をケチるくらいで、この便利さを手放すわけにはいかない」ということだ。

フリーソフトは無料であるからこそ「フリー」足りえる。ただしそれが「フルベースで無料」なのか、「お試し版としての無料」なのか、あるいは「将来は有料版も使って欲しいな」という宣伝も兼ねたものなのか、それは制作・提供側の意図次第。いずれにせよ、制作者に対する感謝の意を持つことを、忘れてはならないのはいうまでもあるまい。

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