男は「ネットやマンガ、アニメ」女は「ファッション、音楽・アート」~男女で異なる新成人の関心事

2009年01月09日 06:30

テレビを見る若者イメージマクロミルは1月7日、2009年に成人式を迎える人たちに「新成人に関する調査」を行った結果を発表した。それによると、日頃の関心事について全体では6割強の人が「マンガ・アニメ」に関心があると答えていたことが明らかになった。ただし性別で回答をみると、男女間に大きなへだたりがあることが確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2008年12月17日から18日の間、2009年に成人式の参加対象となる人を調査母体としてインターネット経由で行われたもの。有効回答数は516、男女比は1対1。

大人になったばかりの若年層が日頃どのような事柄に興味関心をいだくのかは興味深い話だが、統計結果によると全体では「マンガ・アニメ」が61.6%と過半数どころか6割以上の値を示していた。

新成人の日頃の関心事(上位15位のみ)
新成人の日頃の関心事(上位15位のみ)

続いて「インターネット(PC関係)」「ファッション」など、個人的な趣味に関する事柄が続く。「経済」や「就職・仕事」などは10位以降にようやく顔を見せる程度である。高等教育機関への進学率が約8割(【25歳未満の非正規雇用率は72%に急増中、ただし……】)であることを考えると、約8割は大学生の回答と見なしてよい。……あるいは、大学生の意識もこんなものなのだろうか。

全体では男女向け入り乱れた娯楽系の事象が上位を占めたが、これを男女別に区分けしてランク付けしたのが次の図。

新成人の日頃の関心事(男女別)
新成人の日頃の関心事(男女別)

男女共通項目を線で結び、共通する項目において男の順位が高いものを青、女の順位が高いものを赤で囲ってみた。傾向としては次のような事柄が浮かびつく。

・男性はネットやマンガ、アニメ、ゲームなどエンタメ系への関心度が高く、女性はファッション、音楽、映画、文学など芸術系への関心度が高い。
・マンガやアニメは男女ともに関心度が高いが、ゲームは男性のみに特化している。
・女性のファッションへの関心度はずば抜けて高い。一方で男性のそれはきわめて低く、女性の半分程度しかない。
・男性が経済、政治など一般的な時節への関心度が高いのに対し、女性は料理、資格の取得、就職・仕事などより「現場」に近い自分の近未来への事柄に関心を集めている(≒リアリスト?)。
・携帯電話への関心度はほとんど無い。


映画を見るカップルイメージ男性がどちらかといえば子どもっぽい方面に関心を寄せているのに対し、女性はより夢想的な方面と現実的な面の双方に目を向けているのが分かる。異性間で会話をする場合、(あくまでも一般論だが)相手の性の関心度の上位にあるような事柄を中心にアプローチしていくと、関心を引き寄せられる可能性が高い、のかもしれない(笑)。両性とも関心度が高めな「マンガ・アニメ」や「アルバイト」「音楽・アート」「映画」あたりが無難だろうか。

気になるのは「携帯電話」に関する項目。男性は14位、より一層使っているであろう女性は15位以内にすら入っていない。これは単に関心度が低いのではなく、日常生活の中に浸透しきっており、改めて関心を持つまでもないことの表れであると解釈した方が自然だ。歯みがきや就寝、通勤のことに関心を寄せないのと同じ、と表現すれば分かりやすいだろうか。

ともあれ、社会人の仲間入りをすることになった新成人たち。今後社会の荒波にもまれ、関心事はどのように変化していくのか、あるいはこのまま我が道を行くのか。この層が消費生活・社会生活を営むようになった際の行動性向にも大きな影響を及ぼすだけに、興味は尽きぬところではある。

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