「外食ひかえてます」理由はやっぱり「ふところが寂しくて」

2009年01月05日 06:30

外食イメージらでぃっしゅぼーやは2008年12月8日、「内食と外食」に関する意識調査の結果を発表した。それによると、1年前と比べて外食の頻度が減った人は3割強に達し、増えた人の約8%を大いに上回る結果となった。全般的にはやはり「外食をひかえる傾向」が強まっているようだ。理由としては男女とも「使えるお金が減った」が最上位にあり、可処分所得減少による影響が大きく外食に現れていることが確認できる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は20代から60代の既婚者1000人に対してインターネット経由で行われたもの。回答者の区分は非公開。機野菜、無添加食品などの宅配サービス会社が行ったアンケートであり、食材の安全・新鮮味や内食に多少なりとも傾注している人が調査母体となっていることを前提に、データを読む必要がある。

1年前と比べて外食の頻度がどのように変化したか尋ねたところ、もっとも多かった回答は「変わらない」。これが過半数の54.6%をしめた。

外食頻度の変化(1年前と比べて)
外食頻度の変化(1年前と比べて)

一方、増えた人は7.9%にとどまり、減った人は37.5%に達していた。差し引きで3割近く分、減少傾向にあることが分かる。

さらに今調査では「増えた理由」「減った理由」を男女別に尋ねている。「増えた理由」としては「配偶者や子どもの希望」「行きたい店がある」が上位を占めており、対象となる店へのこだわり、魅力によって足しげく通う様子が分かる。

反対に「減った理由」は男女とも「使えるお金が減った」がトップ。冒頭でも触れたように不景気などで可処分所得が減少し、外食にまで回せなくなった状況が推定される。

外食が減った理由(男女)
外食が減った理由(男女)

男女とも第二位には「外食の値段が上がった」で、割高感から敬遠するのとあわせ、間接的にトップの「使えるお金が減った」に相通じるところがあるのが分かる。男女別で見ると、女性の方が「使えるお金が減った」「安全性が不安」の項目で男性より高い値を示しており、「家計の事情」と「食品の安全性」に強い関心を示しているのが分かる。


可処分所得の減少とメニュー価格の上昇で、全般的に敬遠され、低価格路線の企業が伸びを見せている外食産業。今回の調査結果はそれを裏付けるものといえる。しかし他方で、「増えた理由」「減った理由」双方に「行きたい店の有無」が挙げられていることに注目する必要がある。

価格の上昇や可処分所得の減少という厳しい状況下においても「足を運びたい」と思わせる店があれば外食頻度が増え、「外食が減った理由」の中であえて「行きたい店がない」と答える人が1割強も存在する。利用者のおサイフ事情や商品価格への対応は高度な戦略による対応が求められるが、そもそも論として「お店の魅力がない」というレベルで客を逃している店舗があるのは問題外といえる。

もちろん「価格が高いから」が「お店の魅力低下」の一因なのかもしれないが、それなら「値段が上がった」「使えるお金が減った」に票が向けられるだけ。複数回答でも、わざわざ「行きたい店がない」に票が投じられるとは考え難い。やはり「価格」云々以前に、お店そのものの魅力についても、考えるべき店舗が少なからずあるのだろう。

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