電力不要で紙くずの有効活用もできるシュレッダー登場

2009年01月05日 06:30

シュレッダーイメージイギリスの大衆紙Daily Mailには時として地球の反対側にある日本からですらツッコミを入れたくなるようなものや、発想の斬新さに開いた口がふさがらない驚きのあまり言葉が出てこないようなものが登場する。今回紹介するアイテムも、そんな類のものの一つ。触れ込みは今記事のタイトルにあるように、電力要らずで愛らしい姿を愛でながら、一石二鳥、子どもへの情緒教育も可能というある意味究極のシュレッダー。Tom Ballhatchet氏(29)が、工業デザイン科の学位を取得するための課題として制作したものだが……(【元記事:Mail Online】)。

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ハムスター駆動シュレッダー(an environmentally-friendly paper shredder)。動力、1ハム力(Mail Onlineより、以下同)。
ハムスター駆動シュレッダー(an environmentally-friendly paper shredder)。動力、1ハム力(Mail Onlineより、以下同)。

見れば分かるだろう、このシュレッダー、ハムスターの回し車が動力になっている。かごの中のハムスター(Ballhatchet氏は知人から借り受けた)が回し車で遊ぶと、それに連動してシュレッダーが動き、挿入された紙が裁断されていく。説明にいわく「環境に優しいシュレッダー(an environmentally-friendly paper shredder)」とのこと。確かにこれなら電力は不要のはず。

スペックはA4用紙1枚を裁断するのに45分連続稼動(=ハムスターが回し車で遊ぶ)が必要。裁断された紙はそのまま下に落ちるので、ハムスターの寝床(床材)の代わりになる。まさに一石二鳥。

Ballhatchet氏は「多くの人に環境や情報機密などさまざまな時事問題のことを考えさせる、そんな商品を作りたかった」とコメント。確かに環境問題や情報に関する問題について、色々と考えさせられる……かもしれない。氏は「ハムスターには無茶をさせてはいけない。ごく普通の生活の中で、『仕事』をしてもらわねば」とも述べ、ムリに働かせることのないよう注意をうながしている。

ハムスターが回し車で遊ぶと、それに連動してシュレッダーが紙を裁断。細切れにされた紙はそのままハムスターの寝床に。
ハムスターが回し車で遊ぶと、それに連動してシュレッダーが紙を裁断。細切れにされた紙はそのままハムスターの寝床に。

元記事では「数社が実用商品化として検討している」という表記を見つけることができる。もちろんシュレッダーとしてではなく「ハムスターの飼育かご」としてプラスαの要素を考えて、のことだろう(ちなみにハムスター飼育の際の床材としては牧草やトウモロコシチップがベストとのこと(【ランス博士ハムちゃん事典】より))。

なお元記事のコメントでは「すでに似たようなことをやっている。クレジットカード会社からのダイレクトメールは彼のお気に入りだよ」と自慢する声がある一方、「最近の紙やインクは化学物質を使っているため毒性のものがある。感熱紙などは特に問題がある。注意深く使用しないとハムスターにとって不幸なことになりかねない」と警告する声も見受けられた。

「動物に紙」「動力源」という連想で考えると、回し車は回さないのでシュレッダーとしての裁断機能はないが、直接むさぼり食って紙を隠滅してくれる「ヤギ式シュレッダー」が頭に思い浮かぶ。カゴにヤギを入れるわけにはいかないので、企業などで不用紙をまとめ収納する小屋を作り、その場で「ヤギさんに仕事をしてもらう」というあんばいだ。

しかし残念ながら【ヒツジやヤギは紙を食べるの?】にもあるように、昔の純粋な紙ならともかく最近の紙やインクは化学物質が成分として多分に含まれており、ヤギに食べさせることは出来ない。

環境に優しい、循環系の事務用品作成はなかなか難しそうだ(笑)。


(最終更新:2013/07/31)

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