2008年12月度のコンビニ売上高は既存店が6.1%のプラス・年賀状振るわずもタスポ特需で底上げ

2009年01月21日 08:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は1月20日、2008年12月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると12月は年賀状・年賀印刷が振るわなかったものの成人識別たばこカード「タスポ」の影響がいまだに継続しており、来客数やたばこの売り上げは堅調に推移。結果として既存店ベースの売上高は前年同月比で+6.1%に達した(【発表リリース、PDF】)。

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今調査の概要は、月次展開一覧を収録しているページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明が行われている。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は8か月連続のプラス、全店は18か月連続プラス
・全店ベース……+8.5%
・既存店ベース…+6.1%

●店舗数
・+1.9%

●来店客数:既存店は9か月連続プラス、全店は29か月連続プラス
・全店ベース……+9.5%
・既存店ベース…+7.1%

●平均客単価:既存店は5か月ぶりマイナス、全店は8か月ぶりマイナス
・全店ベース……-0.9%(617.0円)
・既存店ベース…-1.0%(611.1円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+1.4%←フライヤー商品堅調
・加工食品……+2.9%
・非食品………+25.3%←タスポ効果継続
・サービス……-2.7%←年賀状関連不調
・合計…………+8.5%

※既存店……1年以上営業中の店舗


12月は天候上は特筆すべき動きは無かったものの、「タスポ」効果は継続中で非食品部門を大きくかさ上げし続けている。一方毎年恒例の年賀状印刷・年賀状販売は不景気やインターネットによる普及(今年はさらにインターネット・ケータイ経由での年賀状購入サービスの展開も含む)が影響してか振るわず、これが客単価を押し下げる結果となった。またその他傾向としてはカップめん、ソフトドリンク、アイスクリーム、さらにはフライドチキンなどのフライヤー商品(店で実際に作った出来立ての商品を提供するタイプ。コロッケ、フランクフルト、おでんなども該当する)が堅調に推移した。一部店舗で値下げセールを行ったのもよかったのだろう。

「タスポ特需」継続中。
ネットやケータイの普及と
不景気からか
年賀状周りが軟調。

民間調査機関の結果(【今や自販機は脇役か・コンビニでたばこを買う人は8割に達する】)によれば、実に8割の人が「コンビニでたばこを買う」と回答している。「タスポ」導入からは時間が相当経過しており、「特需」という言葉がそろそろ「タスポによるたばこ購入パターンの変化」に代わりつつある気がする(「特需」の場合はその要因が無くなったとたんに需要が落ち込むことも意味している)。タスポ全国導入の昨年夏+1年、つまり今年夏に向けてどのような「日常化」の数字が見えてくるかが気になるところだ。

なお4月から過去データについては(他の産業月次レポート同様に)まとめページにリンク集を掲載している。過去のデータは【まとめページ】からたどってほしい。


■関連記事:
【コンビニでたばこの売り上げが急増している件について】
【「コンビニでたばこを買う時、ついでに何を買う!?」をグラフ化してみる】

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