空飛ぶ自動車、来年から発売!?

2008年12月22日 08:00

「空飛ぶ自動車」イメージ純粋に「チキチキバンバン」や「007」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などに登場する空飛ぶ自動車に憧れる人、そして交通渋滞に巻き込まれた時に「空を飛べれば渋滞なんて関係ないのに」と愚痴りながらハンドルを握った経験を持つ人も多いだろう。その夢が部分的ではあるが、かないそうな自動車がどうやら来年末から発売されそうだ。【Mail Online】によると、約12万7000ポンド(米ドルで19万4000ドル、1700万円ほど)のお値段になるとのこと。

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イベントに参加した実機。まだ「お飾り」の状態
イベントに参加した実機。まだ「お飾り」の状態

飛行場に着陸、そして自宅まで帰還のようすをイメージしたアニメーション
飛行場に着陸、そして自宅まで帰還のようすをイメージしたアニメーション

この「空飛ぶ自動車」、【Terrafugia社】社の「The Transition」という名前の車両で、見た目は空母艦載機のような格好をした飛行機。自動車として走行する時には羽を折りたたみ、車輪で走行。飛行機として飛ぶ時には羽を広げて後部に装備してあるプロペラで飛ぶ。航続距離は760マイル(740キロ)、巡航飛行速度は時速約184キロメートル。大きさは翼を広げた状態で幅が27.5フィート(8.4メートル)、長さが19フィート(5.8メートル)。動力はRotax912Sという100馬力・4サイクルエンジン。通常は翼を折りたたみ、自動車の車庫にしまっておくことができる。

操縦そのものはハンドルと操縦桿の2系統方式。後者は自動車として運転する時には邪魔になるのでしまっておけるとのこと。また運転席から各種ボタン操作などで翼の伸縮が可能だが、パイロットの免許証を持ってないと当然のことながら飛ぶ事はできない。



街中での利用シーン。試験「走行」時の様子のようだ。
街中での利用シーン。試験「走行」時の様子のようだ。

「The Transition」イメージ残念ながら世間一般にイメージされる「空飛ぶ自動車」のように垂直離陸が出来るわけではなく、The Transitionでは短いながらも滑走路を必要とする。また、天候不順の時には空を飛ばないようにとも指摘されている。

動画のシーンを見てもらえればお分かりだと思うが、公式サイトによればこの機体、元々は「スポーツ用の軽飛行機が道路も走れるように」というコンセプトで作られたもので、「空を飛ぶ自動車」というよりは「道路も走れる飛行機」が考え方としては近いようだ。だから利用のメインベースは道路ではなく空中と飛行場で、「乗ったまま自宅まで帰れます」というのがセールスポイントらしい。なお現在公式サイトでは1万ドル(90万円)で予約も受け付けている。

冒頭で触れた映画に出てくる「空飛ぶ自動車」のように、「渋滞してるな……じゃあここから空を飛んで進むか」との捨て台詞を吐いて、その場で変形して垂直離陸し、大空を舞うといった曲芸は残念ながら出来ない。しかし少なくとも「空を飛ぶ自動車」という夢の実現は、曲がりなりにも果たされそうである。日本では車検が通りそうにもないので運用は難しいだろうが(笑)。

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