2008年11月度のコンビニ売上高は既存店は7.4%のプラス・タスポ特需が日常化へ

2008年12月23日 12:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は12月22日、2008年11月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると11月は前半が気温が高く、アイスクリームが好調。さらに成人識別たばこカード「タスポ」の影響がいまだに継続しており、来客数やたばこの売り上げは堅調に推移。結果として既存店ベースの売上高は前年同月比で+7.4%に達した(【発表リリース、PDF】)。

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今調査の概要は、月次展開一覧を収録しているページ【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】上で説明が行われている。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は7か月連続のプラス、全店は17か月連続プラス
・全店ベース……+9.9%
・既存店ベース…+7.4%

●店舗数
・+1.9%

●来店客数:既存店は8か月連続プラス、全店は28か月連続プラス
・全店ベース……+8.6%
・既存店ベース…+6.3%

●平均客単価:既存店は4か月連続プラス、全店は7か月連続プラス
・全店ベース……+1.2%(579.1円)
・既存店ベース…+1.1%(569.4円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+2.5%←サンドイッチなどが堅調
・加工食品……+4.1%←アイスクリーム、カップめんなどが伸びる
・非食品………+26.4%←タスポ効果継続
・サービス……+3.6%
・合計…………+9.9%

※既存店……1年以上営業中の店舗


11月は月前半の気温が平年を上回る温かさを見せたことでアイスクリームなどが伸び、また軽食系のサンドイッチ・カップめん・菓子類が伸びた。後者については観光目的によるものか、食事の簡素・節約傾向によるものかまでは分からない。さらに「タスポ」効果が継続したこともあり、先月よりは多少数字を落としているものの、大きなデータ上の伸びを見せることになった。店舗数そのものも増えているが、それに数倍する上昇率で売上・来客数が伸びており、単に規模の拡大による数字アップというわけでもないことが確認できる。

「タスポ特需」は
今や「特需」の言葉を
外す時期に来ているのかも

民間調査機関の結果(【今や自販機は脇役か・コンビニでたばこを買う人は8割に達する】)によれば、実に8割の人が「コンビニでたばこを買う」と回答している。「タスポ」導入からすでにかなりの時間が経過しており、「特需」という言葉を用いるよりは「タスポによるたばこ購入パターンの変化」と見なした方が良いのかもしれない(「特需」の場合はその要因が無くなったとたんに需要が落ち込むことも意味している)。

「特需」が「日常化」したか否かを見るには、タスポが全国導入された今夏+1年、つまり来年夏の動向を見極める必要がある。その前後には「やっぱり特需に過ぎなかった」あるいは「特需から日常化へ」の動きが明らかになることだろう。

なお4月から過去データについては(他の産業月次レポート同様に)まとめページにリンク集を掲載している。過去のデータは【まとめページ】からたどってほしい。


■関連記事:
【コンビニでたばこの売り上げが急増している件について】

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