若年層 「年賀はハガキよりケータイ」傾向強まる

2008年11月30日 12:00

正月イメージ楽天リサーチは11月28日、年賀状に関する調査結果を発表した。それによると今シーズンの年賀状のサービス利用意向について、「年賀はがき」が「昨年より減る、利用しない」と答えた若年層は男女とも20代に多く、3割を超えていることが明らかになった。一方パソコンを使った電子メールやケータイメールによる「年賀」は増加傾向を見せており、年賀状のデジタル化が若年層で進行していることをうかがわせるデータとなった(『発表リリース』)。

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今調査は11月17日から20日の間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比、年齢階層比(20~60代まで10歳区切り)は均等割当。

昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するかを「お年玉付の年賀ハガキ、郵便」「(パソコンによる)電子メール」「携帯電話のテキストメール」の3種類それぞれについて尋ねた結果、全体的には若年層のデジタル化傾向が浮き彫りにされた。

まず「お年玉付の年賀ハガキ、郵便」だが、全体としては「増える1:変わらない7:減る2」で、減る傾向が見られる。

昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「お年玉付の年賀ハガキ、郵便」)
昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「お年玉付の年賀ハガキ、郵便」)

20代の「使わない・減る」の割合は33.9%。20代男性に限ると4割近い値を示している。また男女別に見ると男性の方が「使わない・減る」の割合が大きく、ハガキ離れが進んでいることがわかる。ただし奇妙なことに、シニア層より若年層の方が「増える」割合が大きいのもまた事実。要は「全般的にハガキ離れ傾向」「若年層はハガキを使わない層が多いが、中にはハガキにこだわる層も少なくない。二極化の傾向が見られる」ということだろう。

続いてパソコンによる電子メール。パソコン・インターネットの普及はシニア層にも進んでいるようで、年齢階層別による大きな差異は認められない。全体的には「増える2:変わらない7:減る1」で増える傾向が見られる。

昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「電子メール」)
昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「電子メール」)

多少のばらつきはあるが、若年層もシニア層も大きな違いはない。むしろ違いが見られるのは男女間。男性は女性の2倍以上も「増える」回答が多く、女性は逆に「減る・使わない」回答が男性の2倍近くに達している。これは元々男性の方が女性よりパソコン利用率が高いこと以上に、女性が後述する携帯電話に「年賀メール」の利用をシフトしているからだと思われる。

最後に「携帯電話のメール」。これは全体の利用傾向としては「電子メール」とさほど変わらないが、若年層、とりわけ20代の女性の「増える」回答が多いのが目に留まる。

昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「携帯電話のメール」)
昨シーズンに利用した「年賀」サービスについて、今シーズンも利用するか(「携帯電話のメール」)

シニア層でも1~2割は「増える」回答を見せているが、これはここ数年来携帯電話各社が「家族割引」利用を促進していること、シニア層にシンプルな携帯電話を持たせて「子どもや孫と連絡をこまめに取るようにしよう」というキャンペーンの効果が現れているものと思われる。


今回の調査結果では「若年女性層の携帯電話への傾注化」「若年層の年賀デジタル化」が改めて確認できた。それと同時にシニア層にもパソコンや携帯電話を使った「年賀」が敬遠されることなく、少しずつではあるが浸透しつつあることが見てとれる。

一方で若年層にも、むしろ若年層の方が「ハガキ」を用いる層が増加する傾向が見られることは注目に値する。今アンケートがインターネット経由で行われており、若干インターネットなどのデジタルメディアに有利な結果が出ることを差し引けば、さらにハガキの利用率は高まるだろう。

「ハガキを使う人」がまったく「電子メール」「ケータイ」を使わないわけではない。むしろ若年層はこの3方式をたくみに使い分けるようになりつつあるのかもしれない。

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