ミクシィ年賀状

SNS「mixi」内で自分と互いに日記の更新情報などを教えあう「仲間」「友だち」になった人(アカウント)のことを「マイミクシィ(マイミク)」と呼ぶ。mixi内では原則的にプライベート情報は非公開のため、相手の本名や住所など素性を知らずに「マイミク」になることもしばしばある話。「ミクシィ年賀状」では、そのような「マイミクシィ」、さらには同じ話題や興味関心を持つ人の集まりである「コミュニティ」に参加する他のミクシィ利用者に対し、日本郵便発行のお年玉付年賀はがきから年賀状を作成し、郵送手続きをすることができるようになる。要は「本名や住所などを知らなくともミクシィ経由で実物の年賀状を贈れる」というもの。なおこの年賀状の送り主は(相手には送り主の本名や住所などは知られないため)「ミクシィ年賀状事務局」となる。

料金は通常価格が印刷・はがき・消費税・手数料その他諸々込みで通常スタイルのものが1通98円。スポンサードテンプレート(広告が入るタイプの年賀状)は48円と、普通のハガキより安い。さらに色々な業者・版権所有者が提供するテンプレートを利用すると130円・180円となる。テンプレートの種類は300種類以上が用意され、さらに今後も新作が追加される予定。

アニメや漫画のテンプレートも用意されている。……正月からゲンドウのビジュアルはちょっとキツいかも(笑)

メニュー画面上では大きく「住所入力をして年賀状を郵送する」「コミュニティーメンバーに年賀状を郵送する」「マイミクに年賀状を郵送する」の3つに分かれている。主にmixi経由で知り合った相手に年賀状を贈るサービスではあるが、日常生活における年賀状の送付過程でもこのを流用することができるようになっている。

特に「住所入力をして年賀状を郵送する」では直接手入力以外に、楽々はがき対応ソフト、「筆まめ」「筆王」「筆ぐるめ」「宛名職人」が共有している保存形式ContactXML 1.1または1.1aのデータが利用可能。既存の年賀状作成ソフトで年賀状を刷っていた人も、比較的少ない労力で移行ができる。

決済方法はカードのみ。プレミア会員でなくとも利用できるようだ

ミクシィでは相前後して、mixiのオープンスペース化(招待制・SNSとしてのコミュニティの形状の撤廃)を来年春に行うと発表している。今回スタートした「ミクシィ年賀状」も、運営スタイルが変わるのに伴い、既存会員が形成する巨大なデジタルコミュニティを積極的にビジネスの場へと変えていこうとするミクシィ側の思惑によるものと思われる。既存の広告収入をメインとするだけでは成長に限界が感じられるためだろう。将来的にはライバル的な立ち位置にある「GREE」や「モバゲー」と同じように更なる収入源、あるいは仮装通貨の導入も行われるかもしれない。

やや余談。このシステムを使って当方(不破)から読者向けに年賀状を出そうかどうか、今検討中。マイミクにならないと送らない、というのもアレなので、告知用のコミュニティを作ってそこに登録した人に……というスタイルを考えている(全員にするか抽選かは検討中)。決定次第あらためてお伝えするので、もうしばらくお待ちあれ。