一番広く深く愛されているなべ料理は「すき焼き」、一方「おでん」は……

2008年11月25日 06:30

すき焼きイメージインターネットコミュニティ「MyVoice」を運営するマイボイスコムは11月20日までに、なべ料理に関する調査結果を発表した。それによると、「好きななべ料理(複数回答)」「もっとも好きななべ料理」共に「すき焼き」が最多票を得ていることが明らかになった。一方で「おでん」は「好きななべ料理」では第二位に入り多くの人に支持されているが、「もっとも好きななべ料理」では第六位にまで後退しており、「とりあえず」的なポジションにあることが分かる(【発表リリース】)。

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今調査は11月1日から5日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1万5306人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代が36%、40代が29%、50歳以上が18%など。

寒い時期には簡単に作れて材料次第で滋養も豊富、おまけに身体も温まるという良いこと尽くめのなべ料理が重宝される。食材を調整すればオリジナリティあふれた料理を作れるのもポイント。その特性から、世の中には実に多種多彩ななべ料理が存在し、多くの愛好家の支持を集めている。なべ料理が好きな人は全体の9割を超え(別項目調査結果)、ほぼすべての人に愛されている料理とも表現できる。

そのなべ料理について、好きなものを選択肢の中から複数回答で選んでもらったところ、もっとも多くの人から支持を集めたのは「すき焼き」だった。

あなたが好きななべ料理は(複数選択、上位10位のみ抽出)
あなたが好きななべ料理は(複数選択、上位10位のみ抽出)
・なべ料理を食べる人の
6割が支持している
「すき焼き」
  「おでん」
「しゃぶしゃぶ」

「すき焼き」とほぼ同数で「おでん」、それからやや下がって「しゃぶしゃぶ」が上位についている。いずれも60%を超しており、この3品が「鍋を食べる人の6割以上が支持しているなべ料理」ということになる。いずれもなべ料理としてはメジャーなもので、何度と無く口にしたことがあるものばかりだろう。

一方、「もっとも好きななべ料理」と問い直して単一回答で尋ねたところ、トップはやはり「すき焼き」だった。どうやら「すき焼き」は単なる「なべ料理」としてだけではなく「ベストのなべ料理」として多くの人の脳裏に記憶されているようだ。

「もっとも」好きななべ料理
「もっとも」好きななべ料理

先の「好きななべ料理」と「もっとも好きななべ料理」を比べると、トップの「すき焼き」は不動であるものの、他のなべ料理には色々と順位の変動が起きているのが分かる。

「好きななべ料理」と「もっとも好きななべ料理」それぞれ上位10位の関係
「好きななべ料理」と「もっとも好きななべ料理」それぞれ上位10位の関係

このように見比べると、

・多くの人に好かれているなべ料理は知名度の高い、良く食べられているものが多い。
・しかし「もっとも好きな」なべ料理となると、「一般性」に加えて「具材の豊富さ、ボリューム感」が支持要素として加わる場合が多い。
・さらに食材の高級感やレア度も「もっとも好きななべ料理」の支持率には大きな影響を与える


などの特徴を見出すことができる。例えば「湯豆腐」「うどんすき」は「好きだけど『一番ってほどじゃないな』」という評価を受けているし、「もつ鍋」や「チゲ鍋」は特段好きな人が多いものと思われる。

「おでん」は皆に
愛されているが
「一番」ではない。
あまりにも身近過ぎ、
深く浸透しているため
「とりわけ好き」という
範ちゅうからは
外されているのだろう。

中でも「おでん」は複数回答における「好き」の中では「すき焼き」に次ぐほどの評価を受けていたにも関わらず、「もっとも好き」の対象では第6位にまで後退している。これは「一般性」「具材の豊富さ、ボリューム感」という要素は満たしているものの、コンビニでよく見かけることもあり、あまりにもメジャーすぎて「とりあえず、だけど飛びつくほどでは」「いつでも食べられるから、もっとも好きななべ料理としてわざわざ選ばなくとも……」という一般普及化による結果だと思われる。

確かに「おでん」は、コンビニのレジ横で唯一発売しているなべ料理に他ならない。それだけ身近に存在し、目に留まる機会も多く、手軽に食せるものなら、わざわざ「もっとも好き」という必要は無くなる、ということだ。

コンビニおでんイメージ個人的にも「身近すぎていつでも手に届くから『ベスト』にわざわざしなくても」という考えは、実体験から理解できる。スーパーでは数点の具材が揃った、温めるだけですぐに食べられるミニセットが何種類も発売されている。コンビニにいけばそれこそ1点から購入が可能だ。タマゴが好きなら容器の中にタマゴを好きなだけ敷き詰めて、レジに持っていってもかまわない(「他の人の事も考えて」買いましょう)。ある意味、「なべ料理」というより「ファストフード」に近いものがあるかもしれない。

これから寒くなる時期、リストアップされたなべ料理たちを食べたり、選ぶ機会も増えてくるはず。その時にはあらためて「自分がどんななべ料理が好きなのか」を考え直して選んでみてはいかがだろうか。

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