スーパー「オバマ」ワールド

2008年11月15日 12:00

スーパー「オバマ」ワールドイメージ激戦の末に大統領選挙を勝ち抜き、初の黒人系アメリカ大統領として来年就任することが決まったバラック・オバマ氏。混迷を続けるアメリカ経済と、世界を巻き込んだ金融危機をいかに収拾させるか、その手腕に早くも注目が集まっている。その注目度はゲームの世界でもまたしかり、とのことで、早速オバマ氏をモチーフにしたウェブゲームが登場した。その名も【スーパーオバマワールド】。2頭身のオバマ氏、と思われるキャラクタが走り込んだりジャンプしたりして大活躍する、横スクロールのアクションゲームだ。『スーパーマリ●ワールド』のオマージュのようだが、細かい事は気にしない。

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「スーパーオバマワールド」
「スーパーオバマワールド」
雑魚キャラは口紅付きの豚。これも元ネタありのもの。
雑魚キャラは口紅付きの豚。これも元ネタありのもの。

プレイヤーはオバマ氏「のような」キャラクタを操り、ジャンプなどで敵や障害物を乗り越え、ゴールを目指していく。途中のブロックをジャンプで叩けばコインならぬ星条旗をゲットできる。操作は方向キーで移動、スペースキーでジャンプとシンプル。仮名キーがオンになっているとスペースが効かないので注意。

この「スーパーオバマワールド」が妙に凝っているのは、そのキャラクタ設定。雑魚の敵キャラは口紅をつけた豚だが、これはオバマ氏がライバルだった共和党候補マケイン氏の副大統領候補サラ・ペイリン氏を指すがごとく「豚に口紅を塗っても豚は豚だ」と表現したことを基にしている(「ようだ」はすべて略、以下同)。

マップ選択。アラスカ州をテーマにしている。あるマップの名前は「私の家からロシアが見える」って、ちょ、おま。
マップ選択。アラスカ州をテーマにしている。あるマップの名前は「私の家からロシアが見える」って、ちょ、おま。

ゲームの舞台は氷一面の世界のアラスカ。これもサラ・ペイリン氏がアラスカ州知事だったことが元ネタ。その他にも「ホッケーママ」(子連れの母親のこと)、ロシアの軍人(ペイリン氏は「アラスカからロシアが見える」と発言した)などなど、主人公はオバマ氏だが、登場するキャラクタのエピソードは(オバマ氏のライバルとしてマケイン氏よりむしろスポットライトを浴びていた)サラ・ペイリン氏の方が多いような気がする。

洋服一杯のパイプハンガーを持った敵が登場。これもサラ・ペイリン候補に対して党が二か月で15万ドルも費やしていたことが報じられたのが元ネタ。
洋服一杯のパイプハンガーを持った敵が登場。これもサラ・ペイリン候補に対して党が二か月で15万ドルも費やしていたことが報じられたのが元ネタ。

トリガー記事の【Mail Online】によれば、現在3面のみ用意されているアラスカ州面に3面ほどのマップが追加予定。さらにオバマ氏の拠点となった州のイリノイ州、マケイン氏のアリゾナ州、そして首都ワシントンDCをテーマにした面も用意される予定とのこと。こだわり過ぎにもほどがある(良い意味で)。

日本の報道ではオバマ氏そのものの人物像ばかりにスポットライトがあてられ、周辺のエピソードが報じられなかったこともあり、例えば「アラスカ州だから寒そうな情景なのは分かるけど、何で敵が豚で、ロシア人が出てくるの?」という疑問が沸いてくるに違いない。そして自分で調べていくにつれ、自分の知らなかったエピソードを知ることが出来る。

ゲーム内では巧みに(そして痛快に、皮肉交じりで)アメリカ大統領選挙におけるさまざまな逸話が盛り込まれている。ゲームそのものを楽しみながら、アメリカ大統領選挙の内情の一部を振り返り、そしてそれと同時に大統領選挙ですらも遊びにしてしまうアメリカのふところの深さを再確認することができるだろう。

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