年末年始に売買できない銘柄があります。ご注意を

2008年11月09日 12:00

株式イメージ先日から【優待単元速報】において、「電子化に伴い単元の変更、及び事務手続きのため年末年始は取引停止」という銘柄が増えてきていることに気がついた人はいるだろうか。数年来推進され、ようやく来年の頭から実働する「株券の電子化」に伴い、端株(1株未満の株式。1単元未満の株式とは意味が微妙に異なる)が整理される関係で、年末年始に取引が停止される銘柄が出てくる。そのタイミングが結構微妙なものなので、ここで改めて告知しておくことにする。

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電子化と端株と売買停止

詳細は【東証の告知ページ】にあるが、2009年1月5日に実施される上場株式の株券電子化によって、1株未満の株式「端株」が取引対象外となる。つまり「実在しないも同じ」ということ。端株が存在する企業は電子化までにこれを整理しなければならない。ところが「1株の株価が高く1株が取引単位」の銘柄の多くにはこの「端株」が存在することになる。そこで株券電子化にあわせて1株を100株などに分割し、その上で「100株を1取引単位とする」単元制度を導入する動きが加速化している。

東証では無用の混乱を避けるため、この電子化に伴う株式分割・単元制導入を導入する銘柄については、権利落ち日「から」4日間期間売買停止することを決めている。よほどのトラブルが生じない限り、タイムスケジュールは次のようなものとなる。

2008年12月24日……12月末銘柄権利付最終日
   12月25日……権利落ち日・期間売買停止初日
   12月30日……期間売買停止最終日・大納会
2009年 1月 5日……大発会・売買再開初日(権利落ち後及び単元制度導入後の売買単位で売買開始)
※期間売買停止となる株券を対象とした株券オプション取引は実施される


特に12月の権利確定日と期間売買停止初日が重なることに注意して欲しい。12月に権利確定する銘柄があった場合「翌日の権利落ち日に売りぬけようとしたら売買停止だった……」というお間抜けな事態が生じかねないので注意が必要だ。

売買停止銘柄一覧

具体的に、この期間に売買を停止する銘柄は【東証の告知ページ】に一覧としてまとめられている。11月9日時点では、

コカ・コーラ セントラル ジャパン(株)(2580)
(株)日本製紙グループ本社(3893)
(株)電通(4324)
(株)ラウンドワン(4680)
京都きもの友禅(株)(7615)
(株)りそなホールディングス(8308)
(株)三井住友フィナンシャルグループ(8316)
(株)札幌北洋ホールディングス(8328)
(株)八千代銀行株式(8409)
(株)みずほフィナンシャルグループ株式(8411)
東日本旅客鉄道(株)株式(9020)
日本電信電話(株)(9432)
(株)インプレスホールディングス株式(9479)
※カッコ内は証券番号


と、これらの銘柄が売買停止となる。場合によってはこれからさらに増加する可能性もある。

注意事項は!?

注意事項としては、もし自分の手持ち銘柄が上記取引停止銘柄に該当していたら、「この期間は売買できない」とあらかじめキモに命じておくこと。株価動向が激変して他の銘柄が激しく動く中、買い増し・売りぬけしたくとも手が出せないのだから。

また、該当銘柄には出来高・株価共に高く、投資家の注目を集めている銘柄も少なくない。これらの銘柄の売買が止まることで、市場全体にどのような影響が及ぶのか、現時点でも想像が出来ない。数千にも及ぶ上場銘柄全体から見れば数百分の一にしか過ぎないが、影響がまったくないとも思えない。特に大手銀行が複数含まれているのが気になるところ。

一方で、電子化に伴う端株の整理・株式の分割と単元制度の導入の際に、せっかくだからと「取引単位は極力5万円~50万円内に」という東証側の指導にあわせ、実質的に売買単位を引き下げるところも出てきている。このような銘柄には「注意」ではなく「注目」すべきだろう。

ともあれ、当日になって慌てるのはあまりにも間が抜けている。今のうちに心とポートフォリオ上の準備をしておき、備えておくことにしよう。

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