ゲンダイAG(2411)、クリスマスプレゼントとしてCEOの持株の一部を社員に贈呈へ

2008年11月21日 06:30

株式イメージパチンコホールに専門特化した広告会社である【ゲンダイエージェンシー(2411)】は11月20日、自社CEOで筆頭株主の山本正卓氏が保有する自社株のうち一部を、自社正社員や子会社の役員・正社員の中から希望者全員に対し、2009年3月13日付けで贈与すると発表した。贈与株式数は1人あたり一律3株。計1227株の予定(【発表リリース、PDF】)。

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株式贈与契約は2008年12月24日に行われ、実際の贈与日は来年3月13日。契約締結時に継続して在籍する資格者のうち、希望者全員に対し普通株式3株が贈与される。同社の株価は11月20日の終値で9万0500円。この株価で概算すれば約27万円の現物支給ボーナスとなる。

役員が保有する自社株をボーナスや功労に対して贈与すること自体はさほど珍しいことではない。しかし今回ゲンダイエージェンシー側ではこの贈与について

昨今の厳しい経営環境の中、業績の伸張に向け邁進してくれた従業員等に対して、大株主の立場から報いたいとの想いから、クリスマスプレゼントとして実施するものであります。


と「適時開示情報にも掲載されているリリース内」で説明している。下方修正だの民事再生だの取引偽装だのとネガティブな内容の多い上場企業の開示情報の中で、久々に心温まる文言を目に出来た気がする。

……一方、安定株主であるCEOの手から一般社員に株式の所有権が渡るということは、市場に出回る可能性が高まることをも意味する。1227株といえば発行総株式数の1.1%に相当する計算。これだけの量が「換金化しようとする社員の売り圧力」として新たに生じることになる。社員らにとっては「素敵なクリスマスプレゼント」かもしれないが、同社の既存株主にとっては「株価が下がる懸念が生じる、クルシミマス(苦しみます)プレゼント」なのかもしれない。

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