多い? 少ない!? 高校生以下のケータイ保有率は49.0%

2008年11月25日 06:30

モバイルイメージインターネットコミュニティ「MyVoice」を運営するマイボイスコムは11月20日までに、子どもの携帯電話利用に関する調査結果を発表した。それによると、成人前の子どもを持つ人のうち約半数にあたる人が、子どもに携帯電話を所有させていることが明らかになった。成人前の子どもが自前で親に気がつかれずに携帯電話を所有することがほぼ不可能なことを考えると、この数字はほぼ実情を表していると言え、子どもへの携帯電話の浸透具合を知る一つのデータといえよう(【発表リリース】)。

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今調査は11月1日から5日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1万4671人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代が34%、40代が30%、50歳以上が19%など。

成人前の子どもがいる35.5%(≒5208人)に対し、自分の子どもが携帯電話を持っているかどうかについて複数回答で尋ねたところ、「携帯を所有する子どもはいない」という回答が49.2%、「無回答」が1.8%を占めた。逆算して(100%-(49.2%+1.8%))49.0%の人が、「子どもは携帯電話を持っている」ということになる。

携帯電話を所有している成人前の子どもの学年
携帯電話を所有している成人前の子どもの学年

小学生・中学生が1年区分で高校生が一つの区分という違いもあるが、中学3年から高校生の間で大きな所有率の差が生じている。これは【携帯への賛否両論・子どもに携帯を持たせる理由、持たせない理由】にもあるように、多くの親が「高校入学を機会にケータイを持たせてあげるか」という意図が多分に働いているものと思われる。小学6年と中学1年の間にも同様の「入学を機会に」のパターンがあるような傾向を見せているが、「まだ中学生では早い」という認識もあるのか、その割合は小さい。

高校生にもなると「他の人が持っているから」「そろそろあった方が連絡などで便利だから」という子ども自身の事情もあるだろうが、小中学生の場合はむしろ親の都合による保有が多そうだ。それを表しているのが、次の設問。携帯電話を持つ小中学生の子どもがいる人に限定して、「子どもが携帯電話を持つようになったきっかけ」を尋ねたところ、「防犯のため」と答えた人が過半数を占めている。

携帯電話を持たせた理由(複数回答・小中学生の子どもがいる人に対して)
携帯電話を持たせた理由(複数回答・小中学生の子どもがいる人に対して)

「友だちがみんな持っていたため」など子ども側の事情もあるが、多くは防犯目的であることが分かる。これも先の「携帯への賛否両論・子どもに携帯を~」の記事における「子どもの安全を危惧する親の気持ちが携帯電話を買い与えている」という結論と一致する。携帯電話そのものというより、「安全確認機」としての意味合いが強いようだ。


「安全確認機」という観点からすれば、例えば小学1年生でも1.1%の子どもが携帯電話を持っていることはありえる話だと思われる。今後携帯電話そのものが社会に浸透するにつれ、子どもでも保有する割合は徐々に増加していくのだろう。

再確認、というか実感させられたのは(本テーマとは多少ずれるが)「少子化」の実情。何らかの形で子どもに携帯電話を持たせている人の割合が「一人も持っていない」「無回答」を差し引いて算出された49.0%。一方、具体的に各学年ごとに「持たせている」人の割合を足していくと62.6%になる。回答者の子どもの数が多ければ多いほど重複カウントされて増えるはずなのだが、実際には62.6%までしか増えていなかった。

非常にラフな計算になるが、携帯電話を子どもに持たせている世帯の平均的な子どもの数は1.28人(62.6÷49.0)ということになる。【少子化統計情報】の人口統計資料・2005年分によると、子どもを持つ一般世帯の平均世帯人数は3.19人となっているので、大体合致している。改めて色々と考えさせられるデータ、なのかもしれない。

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