非常に波乱万丈で危機感の募る相場展開…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週連続で売り超し

2008年10月31日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は10月30日、2008年10月20日から10月24日(10月第4週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆4900億4653万2000円なのに対し、買い総額は4兆4249億4403万5000円となり、差し引き651億0249万7000円の売り超しとなった。これは先週から二週連続しての売り超しとなる。なお個人・法人・証券会社共に買い超しを継続しており、外国人投資家のみ売り超しということになる(【最新発表リリース、PDF】)。

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10月20日から10月24日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……5879億1183万2000円/9127億2002万4000円(3248億0819万2000円買超)
・個人……1兆2509億2394万8000円/1兆6265億3002万6000円(3756億0607万8000円買超)
・外国人……4兆4900億4653万2000円/4兆4249億4403万5000円(651億0249万7000円売超)
・証券会社……1209億6671万0000円/1437億7528万9000円(228億0857万9000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
8月11日~15日……1001億9073万8000円買超
8月18日~22日……1064億7033万2000円売超
8月25日~29日……1232億4787万8000円買超
9月1日~5日……2113億5241万3000円売超
9月8日~12日……2958億3155万5000円売超
9月16日~19日……1091億3051万6000円買超
9月22日~26日……1476億2196万5000円売超
9月29日~10月3日……3426億6015万5000円売超
10月6日~10日……329億9723万0000円買超
10月14日~17日……2039億8125万1000円売超
10月20日~24日……651億0249万7000円売超


今回該当週は前半で多少の上げを見せて期待を持たせつつ、後半で大きく値を下げ、10月24日には日経平均において史上5番目の下げ幅を記録。終値でも7000円台に突入してしまった。期待を持たせつつ叩き落されるなど、非常に波乱万丈で危機感の募る相場展開だったといえる。

世界的に金融信用収縮が続き、少しでも多くの現金を手元に置きたい金融機関などによる換金売りはとどまるところを知らず、ありえないほどの大バーゲンセール状態となっている。昨今では為替レートのダイナミックな変動も巻き込んで、市場は大混乱状態にあると表現しても過言ではない。何しろ日経平均だけを見ても、歴代上昇率・下落率がいくつもこの10月に集まっているのだから頭が痛くなる。

昨今の株価急落でこれを好機と見た人が、新たに証券口座を開いているという話も耳にする。しかしこの大波に揺れる相場のプレッシャーに耐え切れるのかどうか。一抹の不安が頭をよぎる。

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