胃腸薬、知名度も利用度もトップはお馴染みのあの薬

2008年10月28日 06:30

胃もたれイメージインターネットコミュニティ「MyVoice」を運営するマイボイスコムは10月25日までに、胃腸薬に関する調査結果を発表した。それによると、自分が良く知っている・よく利用している胃腸薬共に「太田胃酸」がトップに挙げられた。定番中の定番医薬品として、いかに大きな安心感を利用者に与えているかがうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は10月1日から5日の間、インターネット経由で行われたもので有効回答数は1万4723人。男女比は46対54で、年齢階層比は30代が38%、40代が29%、50歳以上が18%など。

胃もたれや胃痛、胸焼け、食べすぎ、飲みすぎなど胃腸薬にお世話になる状況は少なくない。今調査では56.6%の人が何らかの形で胃腸薬を利用している。中には週に何回も利用している人もいるほど(3.1%)。

胃腸薬は数多くのブランドが展開されているため、競争率も激しい。テレビCMをはじめとしたメディア露出も多種多彩に及ぶ。そこでまず、それらの広報展開がどれだけ浸透しているのか、胃腸薬を利用している・していないに関わらず「知っている胃腸薬」を聞いてみた。トップには「太田胃酸」が9割近い値でついている。

知っている胃腸薬
知っている胃腸薬

太田胃酸イメージ薬品関連の法令の関係で長い注意事項を述べねばならず、それを逆手にとって早口言葉で多くの視聴者を驚かせたテレビCMで一躍有名になった「ガスター10」が「太田胃酸」に迫る勢いで顔を見せている。続いて「大正漢方胃腸薬」「キャベジンコーワ」「ソルマック」「パンシロン」など、いずれもテレビや新聞でおなじみのブランドが並ぶ。

一方、実際に買っている人はどのブランドを選ぶのか。知名度がそのまま商品購買意欲に結びつくのなら、「知名度の高さ=利用度の高さ」となるはずだが。

もっともよく購入している胃腸薬(胃腸薬利用者限定)
もっともよく購入している胃腸薬(胃腸薬利用者限定)

択一式なので多少票はばらけているが、やはりこちらでも「太田胃酸」がトップについている。しかしその一方、知名度では3位に甘んじていた「大正漢方胃腸薬」が同率でトップ、知名度では7位だった「新三共胃腸薬」が3位についている。

これら「知名度」と「利用度」を重ねてみたのが次の図。

知名度と利用度の関係(知名度上位10位まで)
知名度と利用度の関係(知名度上位10位まで)

知名度と利用度の比率や選択方法そのものが異なるので一概に比較することには難があるが、「太田胃酸」が圧倒的な立ち位置にいること、「大正漢方胃腸薬」以外に「新三共胃腸薬」「サクロン」などは知名度の割に多くの人に利用されていること、「ガスター10」などは知名度の高さにも関わらず利用度が低いことなどが分かる。

これだけを見ても、胃腸薬の世界においては「知名度=利用度」とは限らないことが推測されるが、それを裏づけるのが次の設問。

市販の胃腸薬を選ぶ際、どのような事を重視しているか
市販の胃腸薬を選ぶ際、どのような事を重視しているか

知名度がそのまま利用度に結びつくのなら、メーカー・ブランドが「重要視ポイント」でトップにつくはず。しかし実際には「効能・効果」がトップで、過半数の人が重要視していると答えている。次いで「価格」「飲みやすさ」「成分」と来て、ようやく「メーカー・ブランド」。知名度が直接購入意欲につながるという人は2割にも満たない。「CMなどの広告イメージ」というより直接な選択肢では6.1%でしかない。

少なくとも胃腸薬業界では、実力本意の市場展開・消費者の消費性向が見受けられるようだ。


薬服用イメージ他の医薬品同様に、処方してもらったものではなく市販薬の場合では、それぞれ個人の特性や相性により、効能・効果が変わってくる。効果が強力であるがために、ある人には「抜群に効く」場合もあれば、別の人には「効きすぎてかえってダメだ」という場合もある。そのため、順位が下の胃腸薬が一概に「効能・効果」の面で劣っている、というわけではない。

しかし少なくとも上位についている、特に「太田胃酸」は、多くの人に長年愛され、愛飲(!?)されるだけの実力(オールマイティな効能・効果)を誇っていることは間違いない。それがさらに信頼を積み重ね、多くの人が手を取るきっかけとなるのだろう。

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