金融対策法案の予想外の否決など、金融市場そのものの信用性がゆらぎ…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週連続の売り超し(2008/10/10)

2008年10月10日 08:00

株式イメージ東京証券取引所は10月9日、2008年9月29日から10月3日(10月第1週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆9260億3589万3000円なのに対し、買い総額は4兆5833億7573万8000円となり、差し引き3426億6015万5000円の売り超しとなった。これは先週から二週連続しての売り超しとなる。なお個人・法人・証券会社共に買い超しで、外国人のみが売り超しとなった(【最新発表リリース、PDF】)。

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9月29日から10月3日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……8238億2786万3000円/9224億2206万2000円(985億9419万9000円買超)
・個人……1兆4257億5021万7000円/1兆5157億7631万4000円(900億2609万7000円買超)
・外国人……4兆9260億3589万3000円/4兆5833億7573万8000円(3426億6015万5000円売超)
・証券会社……1421億5091万5000円/1469億7366万2000円(48億2274万7000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

7月22日~25日……345億4874万9000円買超
7月28日~8月1日……1877億4071万9000円売超
8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
8月11日~15日……1001億9073万8000円買超
8月18日~22日……1064億7033万2000円売超
8月25日~29日……1232億4787万8000円買超
9月1日~5日……2113億5241万3000円売超
9月8日~12日……2958億3155万5000円売超
9月16日~19日……1091億3051万6000円買超
9月22日~26日……1476億2196万5000円売超
9月29日~10月3日……3426億6015万5000円売超


今回該当週は金融対策法案の予想外の否決など、金融市場そのものの信用性がゆらぎ、ファンドなどが換金する動きが加速。じわじわと、しかし確実に値を下げる展開が続いた。外国人投資家もとにかく手持ちの現物株を(損が出ようが)手放してキャッシュにしたい向きがあるようで、大きく売り超しの様相を見せている。これは過去十週間のなかでもっとも大きな売り超し額であることからも分かる。

次週は世界規模で金融信用不信が加速し、日経平均株価も下落率で史上三番目の下げ幅を記録する暴落ぶりを見せるなど、大波乱の展開を見せている。ファンドなどによる「無理やり投げて現金化」の動きも加速しており、どれだけ売り超し額を上乗せしているのかが気になるところだ。

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