子どものパソコン経由のネットアクセスは減少中。代わりに……!?

2008年10月04日 12:00

インターネットイメージgooリサーチは10月2日、三菱総合研究所と共同で調査した「小学生のインターネット利用による調査結果」を発表した。それによると子どものパソコン経由によるインターネットへのアクセス時間は減少している傾向にあることが明らかになった。その一方で携帯電話を経由したインターネットのアクセスをしている子どもは約2割に達していることが確認されており、少なからずの子どもが「パソコンから携帯電話へ」インターネットのアクセス手段を変えている可能性があることが見受けられる(【発表リリース】)。

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今調査は子ども向けポータルサイト【キッズgoo】において、7月28日から8月5日にかけて行われたもので、有効回答数は8818人、男女比は46対54。年齢構成比は10代1.9%、20代3.8%、30代43.2%、40代48.9%、50歳以上4.1%となっている(要は子ども自身では無く保護者、しかも比較的幼年層の子どもを持つ保護者を対象とした調査結果である)。

過程でのインターネット(パソコン経由)の利用時間は一週間に30分未満の層がもっとも多く3割強に登った。30分~1時間と回答した人を合わせた「パソコンでのネットは一週間で一日未満」な子どもは6割以上に達している。

自宅でのインターネット利用時間(週当たり、パソコン経由)
自宅でのインターネット利用時間(週当たり、パソコン経由)

gooなどでは同様のアンケートをほぼ一年前の昨年9月に行い、10月にその結果を発表している。その時の回答と比較すると、利用時間が全体的に減少している状況が確認できる。最多数層が「30分未満」なのは前回も今回も同じだが、2時間以上の利用者の層はいずれにおいても今回調査では減少し、2時間未満の層が逆に増えている。特に1時間未満の回答が急激に増えていることが容易に見て取れよう。

これは子どもたちのネットへのアクセス時間が短くなったというより、学校や友だちの家など自宅以外の環境でもネットへのアクセスが可能になったこと、ネットで何かを行う際に必要となる時間が短くて済むようになったこと(パソコンの性能アップというよりは通信回線速度の向上)などの原因が想像できる。

さらにはインターネット経由でのトラブルが大きく報じられ、自宅内におけるインターネットへのアクセスに制限をかける保護者が増えたからなのかもしれない。実際、前回調査では37.8%も存在した「自宅でパソコンからインターネットを利用する際のルールに何も設けていない」は、今回では25.9%に減少している。

そしてその一方、同調査では4人に1人が「子どもが携帯電話を持っている」と回答し、その携帯電話などから2割強の子どもが「インターネットへアクセスしている」と答えている。

携帯電話などからインターネットの利用
携帯電話などからインターネットの利用

前回調査分にはこの項目への問い合わせがないので比較はできないが、パソコンでインターネットを利用していた子どもの少なからず数が携帯電話へ移行したことが考えられる。


携帯電話を使ったインターネットへのアクセスでは、入力インターフェイスや画像処理に制限があることなどをはじめ、パソコンと比べて色々な面でのマイナス面がある。子どもから見れば「フィルター」の存在も、邪魔以外の何物でもないだろう。

とはいえ、パソコンが半ば以上保護者をはじめとする周囲の目を気にしながらアクセスしなければならないのに対し、携帯電話なら自分ひとりだけでその世界に没頭することが可能となる。携帯電話がパソコンに完全代替するわけではないが、今後子どもたちの携帯電話の利用率が増えるにつれ、自宅のパソコンでインターネットを利用する割合はある程度減少し続けるのではないかと思われる。

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