三菱UHJFG、モルガン・スタンレーの普通株式を最大20%取得へ

2008年09月23日 12:00

株式イメージ【三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)】は9月22日、関係当局の認可などを前提とした上で、「帳簿価格に基づき」決定する一株あたりの価格で、アメリカの証券大手第二位のモルガン・スタンレーの普通株式10~20%を取得。さらにモルガン・スタンレーの役員会に最低でも1人の取締役を派遣する方向で検討することを、同日合意したと発表した。今回の資本提携により、両社は戦略的な協力関係を構築するとのこと(【発表リリース、PDF】)。

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現時点では「検討の合意」のみで具体的な要件はこれから決めることになるが、一部報道では三菱UFJ広報部の話として、モルガン・スタンレーの8月末の帳簿価格を参考にした場合、出資額は9000億円強になるとも伝えられている。今後協議を重ねた上で最終的な出資比率・出資額を決めていくが、15%以上の出資が行われれば三菱UFJはモルガン・スタンレーの筆頭株主になり、枠最大の20%をフルに出資すればモルガン・スタンレーは三菱UFJの持分法適用会社になる。

ご存知の通りアメリカの証券銀行大手は、昨今の金融商品の信用問題や株価下落で急速に財務状態が悪化しており、第五位のベア・スターンズは合併による救済を受けて「退場」。第四位のリーマン・ブラザーズは先日「退場」し、第三位のメリルリンチも先日バンクオブアメリカに買収。第二位のモルガン・スタンレーと第一位のゴールドマン・サックスは独立系の証券銀行から通常の銀行持ち株会社への業態変更を余儀なくされている。

アメリカの金融業界の再編は金融危機に伴いじわじわと進んできた感があるが、先日のリーマン・ブラザーズの破綻から一挙に加速した状況が見受けられる。それほどまでに実態は悪化しており、リーマンの件で引き金が引かれたような形になったのだろう。今後の事態の変化を注意深く見守る必要があるのはいうまでもない。

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