二大病症は「肩こり」「腰痛」、女性の方が色々大変!?

2008年09月12日 06:30

健康イメージ厚生労働省は9月9日、2007年における国民生活基礎調査の概況を発表した。それによると、2006年において、病気やけがなどで自覚症状がある人(有訴者)は平均で32.76%であることが明らかになった。約三人に一人は何らかの病気やけがを持つ計算になる。また症状別では男女とも「肩こり」と「腰痛」がもっとも多く、次いで男性は「せきやたん」、女性は「関節の痛み」となっている。さらに全般的に男性よりも女性の方が割合が大きい結果も出ている(発表ページ)。

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今調査は国民生活の基礎的事項を調査し、校正労働行政に役立てる資料を得ることを目的としたもので、基本的に毎年行われている。調査対象は無作為抽出された全国の世帯で、有効回答数は世帯票・健康票が22万9821世帯、所得票・貯蓄票が2万3513世帯、介護票が5495人分。調査票の配布・受け取りや面接方式によって行われている。

全体的な「有訴者」の割合は32.76%。1000人を任意で選んだら、そのうち327.6人が何らかの病気かけがを自認していることになる。当然歳を経るほどその割合は増え、65歳から74歳では46.33%という値が出ている。

それでは具体的に、どのような症状が生じているのか。男女で病症には大きな違いがあるので、男女別に分けたのが次の図。ちなみに複数回答のため、例えば「腰痛」と「肩こり」を併発している人もいる。

有訴者率の上位5症状(男性)
有訴者率の上位5症状(男性)
有訴者率の上位5症状(女性)
有訴者率の上位5症状(女性)

男性も女性も上位二位には「腰痛」「肩こり」が入っている。特に中堅層以降の大人はこれらの症状で悩むことが多いという話を聞いているが、それがこの調査結果にも現れている。それらをあわせ、全般的な傾向をまとめると次のようになる。

・「腰痛」「肩こり」は二大病症。
・男性よりも女性の方が体の不調の割合が多い。
・男性は「見た目ですぐに分かるもの」女性は「本人の訴えで初めて分かるもの」の症状が多く見られる。
・3年の間にすべての上位病症において増加傾向が見られる。


男性より女性が多いのは、「腰痛」「肩こり」「頭痛」など自己申告しないと判断できない病症において、男性が「やせ我慢をしている」可能性も否定できない。とはいえ、特に女性の肩こりの酷さは世間一般(例えば健康系のコミュニティサイト)でもよく耳にする話。。

健康イメージまた、最後の「増加傾向」は、腰痛や肩こりの病原が特異的に発生したわけではなく、年齢構成的に高齢者の数が増え、彼ら・彼女らの回答数が増えたことによるものだろう。単純に数字が増えたから「日本人は不健康になる傾向にある」というわけではないので、ご安心を。

とはいえ、全体に占める有訴者が増えていることに違いはない。年金問題と並んで論議が活発化している医療制度問題とも密接に関わってくるだけに、軽んじることができないのもまた事実である。

二大病症の「腰痛」「肩こり」、特に「肩こり」は遺伝子的な要素が大きいとも聞く。同じ年齢で同じような環境におかれている人でも、肩こりが酷い人もいればまったく肩こりにならない人もいるからだ。そのような個人差にも注意しつつ、健康な身体の維持を図りたいものである(人のことを言えた柄ではないのだが)。

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