店員とお客の心理戦・スーパーの棚の商品はどこから取るか

2008年09月05日 06:30

スーパーでの買い物イメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは9月4日、スーパーの商品棚に並べられている商品をどこから手にとるかに関する調査結果を発表した。それによると賞味期限を気にする人ほど、棚の奥から取る傾向があることが明らかになった。商品を購入するお客と、商品を並べる店員との心理戦がかいま見れる結果といえよう(【発表リリース】)。

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今調査は8月25日から8月26日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員に対して行われたもので、有効回答数は417人。男女比は50.6対49.4。年齢構成比は20代17.5%、30代48.4%、40代26.1%、その他7.9%。

商品棚に並べられている商品は、一番手前から手に取る傾向があるように見える。実際、あまり深く考えなければ「もっとも取りやすい、目の前にある」手前の商品をとるものだ。その一方で、店舗側も「手前から手にされやすい」ことを念頭し、早めに売れて欲しい商品(賞味期限が短い)ものを手前に置く傾向がある。先に賞味期限が長いものが売れてしまうと、賞味期限の短いものは期限切れとなり、売れなくなってしまうかもしれないからだ。

ところがお客の立場からすれば、同じ値段ならば賞味期限の長いものを購入したいもの。そこでお店の配置傾向を先読みし「奥のほうから商品を手に取る」という人も少なからずいるはず。

今調査でも「賞味期限を気にしがちな人ほど、(賞味期限が長い傾向がある)奥の方から商品を取る傾向が強い」結果が出ている。

スーパーの商品棚にある商品、どこから取るか。
スーパーの商品棚にある商品、どこから取るか。

スーパーでの買い物イメージ賞味期限を気にしない人は、その多くが店側の目論見通り(賞味期限が短い傾向がある)手前の商品から手にする。ところが賞味期限を気にする人ほど、店の傾向を見据えた上で、奥のほうから手に取る傾向が強いことが分かる。奥のほうの商品に手を伸ばし、実際にパッケージに記されている賞味期限の違いを見て、「まだまだ甘いのぉ」とほくそえんだ経験のある人もいるのではないだろうか。

また、データを良く見てみると「一番奥から取る」には賞味期限を気にする・気にしないでそれほど大きな差異はなく、むしろ「手前から二番目」でこだわりが違ってくることも分かる。これは

・奥に行くほど賞味期限が長いことは分かっている。
・しかし手を奥のほうまで伸ばして一番奥の商品を手にするのは少々気が引ける(気恥ずかしさなど)。
・そこで賞味期限を気にする人ほど、「少しでも期限が長いものを」との考えから、一番手前ではなく手前から二番目のものを手に取る。


という傾向があるものと思われる。いわば、本屋で平積みされている本を買う時、一番上ではなく上から二番目、三番目を手にとる傾向が強いのと同じ理屈だ。

店側の思惑とお客の裏読み。商品展示をめぐる心理戦は、そこに商品と商品棚がある限り続くに違いない。

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