市場環境はじりじりと下げ基調を明確なものとしつつ…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、二週ぶりの買い超し

2008年09月05日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は9月4日、2008年8月25日から8月29日(8月第4週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は3兆2284億3811万1000円なのに対し、買い総額は3兆3516億8598万9000円となり、差し引き1232億4787万8000円の買い超しとなった。これは先週の売り超しから転じ、二週ぶりの買い超しとなる。なお個人・証券会社は売り超しに転じ・法人は買い超しのままとなっている(【最新発表リリース、PDF】)。

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8月25日から8月29日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……6141億7126万9000円/6315億9153万6000円(174億2026万7000円買超)
・個人……1兆2366億6816万7000円/9623億5530万9000円(2743億1285万8000円売超)
・外国人……3兆2284億3811万1000円/3兆3516億8598万9000円(1232億4787万8000円買超)
・証券会社……1143億9920万5000円/1019億8974万6000円(124億0945万9000円売超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~11日……1964億8235万0000円売超
7月14日~18日……1535億0572万2000円売超
7月22日~25日……345億4874万9000円買超
7月28日~8月1日……1877億4071万9000円売超
8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
8月11日~15日……1001億9073万8000円買超
8月18日~22日……1064億7033万2000円売超
8月25日~29日……1232億4787万8000円買超


市場環境はじりじりと下げ基調を明確なものとしつつあり、特に不動産・建設セクターを中心とした外資系ファンドによる、換金売り・損切り・見切売りと見られる投げ売りが断続的に見られるようになった。原油価格は少しずつ下げ、関連銘柄も大きく動いているのだが、資源の価格下落で損をした機関が現金確保のために、さらに売り込みを増してくる感もある。一方で買いはなかなか入らず、じわじわと値を落としている状態。

国内政治情勢も安定化の兆しすら見せることなく混迷を続けている。今しばらくの間は全般的には売り材料は積み重なっても、買い材料を見出すことは難しいかもしれない。

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