内から外へ~仕事をする人が伸ばしたいスキルは「交渉力」や「プレゼンスキル」

2008年09月03日 08:00

交渉イメージNTTレゾナントと【オールアバウト(2454)】は9月2日、若年層を対象にしたキャリアプランとビジネススキルに関するアンケートの調査結果を発表した。それによると、若手の就職者の多くは現在自分が「情報収集能力」「理解力」などのスキル(技術・ノウハウ・経験)を持つと考えている一方で、「交渉力・説得力」「プレゼンスキル・表現力」などが不足しており今後高めたいと考えている傾向があることがあきらかになった(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は7月29日から7月31日インターネット経由で有職者に対して行われたもので、有効回答数は1077人。男女比は49.4対50.6、年齢階層比は20~29歳32.4%、30~34歳34.0%、35~39歳33.6%。

有職者それぞれに、自分が今持っていると自認しているスキルと、今後高めたいスキルをそれぞれ尋ねたところ、「現在持っている」は「情報収集力」が、「今後高めたい」は「交渉力・説得力」がトップについた。

現在持っていると思うビジネススキルと今後高めたいビジネススキル
現在持っていると思うビジネススキルと今後高めたいビジネススキル

「現在持っている」スキルはあくまでも自分自身の評価なので、客観的にそのスキルを有しているかどうかまでは分からない。しかし少なくとも自負できるほどのものはあるという、自信を持っていることだけは間違いない。その「保有スキル」としては「情報収集力」「理解力」「分析力」など、自己完結型のスキルが多いのが目立つ。つまり、インターネットなどの情報源は使うにしても、基本的に個人で完結しうるスキル。

■持っているスキル
 ……一人で出来るもの
■今後高めたいスキル
 ……他人に向けて発揮するもの
 ……考えることを重要視するもの

一方、「今後高めたい」と考えているスキルは、「交渉力・説得力」をトップに、「プレゼンスキル・表現力」「企画力・発想力」などが続く。上位を占めるスキルの多くに「相手がいて初めて使う・使える」、対外発揮能力であることが分かる。また、「企画力・発想力」や「判断力・決断力」など、「考えること」が重要視されるスキルも多い。

学力調査などの結果では「暗記力はともかく、応用力に欠ける」という話をよく耳にする。また、インターネットの普及や少子化の影響で、現在対人関係が苦手な人が増えていることも、耳にたこができるくらい聞かされているだろう。ネットを使ったり一人でいることが多いから「情報収集力」には長けているものの、人と話す機会が少ないため「相手に向けて情報を発信する能力」が欠けていることを実感し、それを得たいと考えている。若年有職者が頭に思い浮かべる「自分が持っているスキル」「今後高めたいスキル」それぞれに、現在の社会情勢を垣間見ることができるわけだ。


なお「今後高めたい」から「現在ある」スキルの割合を引いた、いわば「絶対不足スキル」の上位には「プレゼンスキル・表現力」「交渉力・説得力」の次に「語学力」がついている。「語学力」も「対外発揮能力」の一つには違いないが、見聞きする分には相手が居なくとも独学で何とかなるもの(「話す」ともなれば一人では難しいだろう)。

「保有している」と考えている人が少ないという点や、独学でも何とかなる部分が多いという点では、実は有職者のスキルアップには「語学力の向上」が一番てっとりばやく、ステップアップのための糧(かて)になりやすいのかもしれない。

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