【更新】毎年約1冊マイナス!? 年間読書量は減少の傾向へ・原因は……

2008年09月13日 12:00

読書イメージC-NEWSは9月12日、読書に関する調査結果の一部を発表した。それによると直近3年の間に全体的な平均年間読書量は、毎年約1冊ずつ減少する傾向が見られることが明らかになった。最新の調査結果では11.4冊/年、男女別では男性の方が読書量が少ないという結果も出ている。また昨年の調査結果と比較すると、ある現象を起因とするであろう傾向が見られることも確認できた([発表リリース])。

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今調査は8月31日から9月1日の間、15歳以上のインターネットユーザーに対して行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1で年齢階層比は10・20・30・40代・50歳以上で均等割り当て。

過去1年間に何冊本(雑誌やマンガ、電子書籍は除く)を読んだかという問いに対する回答で平均値を算出したところ、全体では11.4冊という結果が出た。1か月に約1冊ずつ本を読んでいるという計算になる。

直近1年間の本の読書数。カッコ内は昨年調査との差異
直近1年間の本の読書数。カッコ内は昨年調査との差異

昨年調査の結果との差異をグラフ上に追加してみたが、非常に興味深い傾向を見いだすことができる。すなわち、

1.毎年約1冊ずつ平均読書数は減少している
2.全体的には読書数は減少傾向にある
3.女性に著しい減少傾向が見られる
4.壮齢層より若年層に減少傾向が見られる。特に10代、20代に大きな減少が確認できる
5.50歳以上は逆に読書数が増えている


若年層や女性陣の
読書数の急減は
携帯電話の普及に
伴うもの!?

などである。今調査が1000人を母体としており、それなりに信頼度の高い結果であることを考慮すると、データのぶれが生じた結果とも考えにくい。

そしてこれらの傾向のうち、5以外の傾向については、「携帯電話の急速な普及」と結びつけることができる。若年層・女性陣に利用度の高い携帯電話に時間や「(本にしても画面上の文字列にしても)読む時間」を奪われ、読書数が減った、と考えれば容易に説明がつくし、恐らくその推測は正しいものであるからだ。

今アンケートでは「同時に」携帯電話の利用率について尋ねてはいないので、読書数の減少と携帯電話の利用割合の増加の「因果関係」を確認することはできない。しかし少なくとも「相関関係」を見出せることは明らかである。

最近では「ケータイ小説」をはじめとする、携帯電話上で書物を読めるサービスも充実しつつある。単に「読む”本”」の数は減っていたとしても、あるいは人々の「読書数」はさほど減っていないのかもしれない。もちろん紙媒体上の「書籍」以外を読むことが「読書」と呼ばないのであれば、話は別物になるのだが……

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