国際情勢も混沌としつつあるが…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、三週ぶりの買い超し

2008年08月22日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は8月21日、2008年8月11日から8月15日(8月第2週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆3707億2331万6000円なのに対し、買い総額は4兆4709億1405万4000円となり、差し引き1001億9073万8000円の買い超しとなった。これは先週・先々週からの売り超しから転じ、三週ぶりの買い超し状態となる。なお個人・証券会社とも買い超しに転じ、すべての部門が売り超し。先週とまったく逆でいったい誰が売っているんだ、という状態に(【最新発表リリース、PDF】)。

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8月11日から8月15日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……7822億6955万3000円/8403億0163万3000円(580億3208万0000円買超)
・個人……1兆2048億9424万4000円/1兆2183億4355万2000円(134億4930万8000円買超)
・外国人……4兆3707億2331万6000円/4兆4709億1405万4000円(1001億9073万8000円買超)
・証券会社……1213億9801万0000円/1216億1225万4000円(2億1424万4000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~11日……1964億8235万0000円売超
7月14日~18日……1535億0572万2000円売超
7月22日~25日……345億4874万9000円買超
7月28日~8月1日……1877億4071万9000円売超
8月4日~8日……1369億7574万6000円売超
8月11日~15日……1001億9073万8000円買超


原油価格はやや値を下げ、商品にも高止まり・下落の傾向は見られるようになってきたが、不動産・建設業界の破綻も相次ぎ、市場には軟調な雰囲気ばかりがまん延している(ここまでは先週と同じ)。さらに新たな冷戦構造が生まれる危険性がヨーロッパに生じており、国際情勢も混沌としつつある。そのような中で、半ば以上象徴的な存在になったとはいえ、外国人投資家が買い超しに転じたのはグッドニュースといえよう。

今回発表週ではすべての部門が買い超しに転じているにも関わらず、日経平均は1万3000円をはさんだ攻防戦を展開中。上げることも無ければ下げることもなし。要は底値が拾われているという状態なのだろうか。

次回発表週、つまり今週は東京市場は先週以上にさえない値動きが続いている。日経平均は1万3000円を割り込んだ状態が続き、その値が天井にすらなりつつある。日本経済に「買われる」だけの材料があれば話は別なのだが、与野党にマスコミ、利権団体、官僚が互いに足を引っ張り合う現状ではそれも期待できまい。やはり大規模な政界・業界再編が必要なのだろうか。

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