美女と和牛

2008年08月11日 19:40

霜降り和牛イメージ植物や動物に音楽を聴かせてリラックスさせ、成長を促進させ食用部分を美味しくさせる生育方法はよく知られている話。その手法を用い、イギリス北部のカンブリア(Cumbria)地方では、毎日のようにメヌエットの野外コンサートが開催されている。お客さんは2頭の、生後10日間の和牛。牛の気持ちをリラックスさせ、霜降り部分を美味しくさせるために行われているのだそうな(【Mail Online】)。

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美女と野獣ならぬ美女バイオリニストAmy Worth嬢と二頭の和牛(Mail Onlineより)
美女と野獣ならぬ美女バイオリニストAmy Worth嬢と二頭の和牛(Mail Onlineより)

この和牛の飼い主であるJonathan Denby氏は、牛たちをリラックスさせる目的で、32歳のバイオリニストAmy Worth嬢に演奏(主にメヌエットらしい)を依頼。自分の和牛たちに生演奏を聴かせてやっている。彼女の出演がかなわない時は、バッハかベートーベンのCDを再生させて聴かせているそうだ。

彼が育てている神戸牛は、柔らかくてジューシーなためイギリスでは「牛肉のキャビア」としてあがめられている。Denby氏は自分が育てた和牛を3つのホテルに、高級ステーキ用として供給しているが、評判は上々。

Denby氏いわく

「彼ら和牛たちは非常に大切に扱われているんだ。日本ではビールを飲まされ、ていねいにマッサージされて、しかもクラシック音楽まで聴かされてリラックスしてる(These are very special animals and in Japan they are fed beer, massaged and played classical music,)」

「曲を聞けば彼らはリラックスして、霜降りの部分が多くなる。マッサージもまたそうなんだ。霜降りの部分が多ければそれだけ美味しくなり、人気も集まるからね(The music helps them to relax and the more relaxed the animals are, the more the fat perpetrates the meat, which adds succulence and tenderness. The massage helps in the same way.)」


とのこと。

イギリスの牛の肉では脂肪は、肉の外部にあるらしい。もちろん和牛は「霜降り」という内部の脂肪部分が特徴の一つ。Amyの素晴らしい曲で子牛たちがリラックスして、霜降り部分が順調に育てばDenby氏も言う事なし。

彼女の演奏については「子牛たちは彼女の曲を熱心に聴き入っていたよ。彼女が演奏すると注意深く見守るようにして、彼女の方を見上げているんだ」と絶賛している。「何か機会があるたびに、出来る限り彼女を呼んで、生の演奏を子牛たちに聴かせてやりたいね」とコメントするのも理解できる。

食牛に食欲増進のためにビールを与えたり、マッサージを行うという「技」は実際に行われている(【松坂牛について】)。また、生育中に音楽を聴かせてリラックスさせる手法も実際に行われている(【Jaja】【大井屋】)。ただ、日本を原産地とする和牛たちに、海外の曲であるメヌエットやバッハ、モーツァルトを聴かせて本当にリラックスするのかは、正直分からない。ちなみに「大井屋」では演歌を聴かせているとのこと。

元記事ではDenby氏は再び神戸に向かった、とある。現地の様子をつぶさに検証・研究したDenby氏が「同じ曲でも日本の環境に近づけるため、演歌や浪曲がベターだ」と判断すれば、Amy嬢もバイオリンで演歌を弾けるように訓練する必要が出てくるかもしれない。

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