世界の肥満人口比率マップ

2008年08月05日 06:30

肥満イメージ先の【世界の肥満度がビジュアル化されると……】でトリガー記事となった【はかもなきこと】。こちらの記事を元に経済協力開発機構(OECD)やWHO(世界保健機構)の肥満に関するデータベースへアクセスしてみると、実に多種多様な、そして役に立つデータが埋もれていることが分かった。中にはこれまでの健康・医療関係の記事で推測レベルの話として取り上げていたことや、雰囲気的に「~なんだろうな」と思われていたことを裏付ける内容のものも見つけられた。そこで時間を見つけて、これらのデータを抽出して紹介したり、さらにグラフを再構成してみることにする。今回は「世界の肥満マップ」について。

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今回参考にしたデータは【WHOのBMIに関するデータベース】から。選択肢によって色々なデータをビジュアル化することができる。そのうち、BMI値が30を超えている、つまり数値的に「肥満体」と判断される人の人口比を表したのが次の図。ちなみにBMIはBody Mass Indexの略称で、日本語では体重指数。計算式は簡単に「体重÷身長÷身長」。日本肥満学会ではBMIが22で平均的体格・体重、25以上を太り気味、18以下をやせ気味としている。ただこの値では内蔵肥満(体重や身長など体格面では現れにくい肥満)は反映されにくいため、あくまでも「参考指標」の一つとして定義されている。

「肥満体」、BMI値が30以上の人のいる割合。色が濃い方が多い。
「肥満体」、BMI値が30以上の人のいる割合。色が濃い方が多い。

先の記事にもあげたように、主要国ではアメリカ合衆国がもっとも多く32.2%。直近のデータを示しているわけだ。ただしこれは「主要国における」トップということであり、数字的なデータだけならサモアの59.1%やナウルの58.1%など、さらに上を行く国がいくつも存在する。大きめの国としては、例えばトルコの43.4%やサウジアラビアの35.6%。ただしこれらの国の場合、サンプル数が少ないため、データ上の「ぶれ」が生じていることも考えられる。ともあれ、「肥満体」な人は北米やヨーロッパ~中近東に多いことは確認できよう。

試しに「やせ気味」(BMIが18.5以下)で試してみると……

「やせ気味」、BMI値が18.5以下の人のいる割合。緑色が濃い方が多い。
「やせ気味」、BMI値が18.5以下の人のいる割合。緑色が濃い方が多い。

このような形になる。アメリカは2.38%しかいない。……アメリカ人のやせ型の人、数字的には50人に1人程度しかいないという計算。あまりにも少なすぎる。

確かに昔のアメリカ映画にも肥満の人は大勢登場しているが、それにしてもこの割合はあまりにも多すぎやしないだろうか。時系列を追ってアメリカのBMI値の変遷を見てみると面白いことになるかもしれない。機会があれば改めて取り上げることにしよう。

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