アニマルセラピーは高齢者向け介護施設でも有効

2008年08月03日 12:00

猫イメージ動物と共に生活すると心がいやされ、精神的にも良い効用をもたらすことを和製英語で「アニマルセラピー」と呼ぶ。特に情緒教育としての観点から子どもたちにとって、あるいは時として精神的な弱さがむき出しになりがちな高齢者に効果があると言われている。【ヘルスデージャパン】の記事によるとアメリカの高齢者介護施設では「ペットの持込を推奨し、ペットと共に過ごすことで病状の改善効果を期待する」手法が多く取られているという。

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詳細は元記事を参照して欲しいが、具体例として

・認知症の初期症状が見られる女性が飼っている猫が、その女性にさまざまな効用をもたらした
・ペットを飼うことで高齢者の抑うつや不安が軽減され、生きることへの関心が戻ってきた
・入居している高齢者たちは自分の犬や猫を、友だちや家族のように考えている
・ペットの飼育が血圧やコレステロールの低下、孤独感の軽減、他人との係わり合いの増加などに有益との調査結果がある(CDC調べ)
・施設に飼われていた犬とのふれあいの中で、食事や会話の機会を取り戻した男性がいた
・会話を失い気力も無くしたある認知症の女性に猫を差し出してみると、一週間ほどで猫に話しかけるようになり、気力も取り戻すようになった


などの事例があるという。

猫イメージ通常の介護業務ですら大変な高齢者介護施設において、ペットを飼うにはさらなる労力を必要とする。しかしそれでも、入院した患者が飼っているペットを持参できるような(そしてペットの飼育を好む人がいればその機会を与えられるような)環境を整えることが、ペットはもちろん患者にも良い効用をもたらすとのこと。

ちなみに元記事に挙げられていた施設では、もし入居者が亡くなっても飼っていたペットは「家族が引き取る」「スタッフが引き取る」「施設で飼い続ける」「よい引き取り先を探す」としており、心配は要らない。

上記「CDC調べ」について詳細に記述されているのは【こちらのページ】だが、ざっと目を通すと

・アメリカのほとんどの家庭には少なくとも1匹のペットがいる。ペットの医療学的な効用は次の通り。

■減少させる効用
・血圧 ・コレステロール値 ・中性脂肪レベル
・孤独感

■増加させる効用
・運動と屋外での活動の機会
・社会生活を営める機会


などと語っている。

アニマルセラピーについては「そのような効用」があることが多数の実例で明らかにされているが、経験則の積み重ねが行われている段階で、科学的な面やシステムプログラム化の域には達していない面が多い。ペットロボットの登場や人気ぶりも、似たような効用を求めての世の中の動きといえるだろう。

当方(不破)は諸般事情からペットを飼えない環境で生活しているが、ペット動物、特に猫は大好きである(時々記事中に野良猫の写真が登場するのも、その猫好きゆえのもの)。ペットとのふれあいは気持ちを安らげ、和やかな気持ちにさせてくれる。高齢者介護施設でも似たような効用が望めるに違いない。科学的な証明がどうだろうと、それだけは実体験から断言できよう。

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