額がまだ数百億の単位と小さめ…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、五週ぶりの買い超し

2008年08月01日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は7月31日、2008年7月22日から7月25日(7月第4週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は3兆8360億3346万8000円なのに対し、買い総額は3兆8705億8221万7000円となり、差し引き345億4874万9000円の買い超しとなった。これは実に五週ぶりの買い超しとなる。なお個人は売り超しに転じ、法人は売り超しのまま、証券会社も売り超しに転じている(【最新発表リリース、PDF】)。

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7月22日から7月25日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……7119億3620万8000円/6613億9581万0000円(505億4039万8000円売超)
・個人……1兆3474億0849万3000円/1兆1370億4218万3000円(2103億6631万0000円売超)
・外国人……3兆8360億3346万8000円/3兆8705億8221万7000円(345億4874万9000円買超)
・証券会社……1160億7797万7000円/1058億9724万9000円(101億8072万8000円売超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

5月19日~23日……928億9697万4000円買超
5月26日~5月30日……1614億9661万6000円買
6月2日~8日……3088億0855万1000円買超
6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~11日……1964億8235万0000円売超
7月14日~18日……1535億0572万2000円売超
7月22日~25日……345億4874万9000円買超


ようやく五週間ぶりに買い超しに転じた外国人投資家であるが、額がまだ数百億の単位と小さめで、しかも営業日が通常週と比べて一日少ない週での転換なため、「だまし」の可能性は捨てきれない。元々この時期は機関投資家が夏休みに入る、入るための準備を行う時期で、動向が読みにくいのが常。しかしそもそも論として先物に左右される感の強い相場の中で、現物の売買動向が市場に心理的影響以上のものを期待するのは間違っているのかもしれないことを考えると、たとえその額が小さくとも「買い超しに転じた」現状は素直に喜ぶべきなのかもしれない。

なお今回計測週は21日月曜が休みのために4日しか営業日が無かったのだが、個人の売り金額が前週よりも増加する傾向が見られている。個人の現物の「投げ」が相当数起きたのではないか……そんな気がしてならない。

次回発表週、つまり今週が再び買い超しのまま推移し、「トレンド変換」を示すことになるのか、売り超しに転じて「まただまされたか」となるのか、注意深く見守りたいところだ。

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