IHI子会社、新型インフルエンザワクチンの製造を共同開発へ

2008年08月23日 12:00

新型インフルエンザイメージ現在特設注意市場銘柄に指定中の【IHI(7013)】は8月22日、同社の子会社であるIHIプラントエンジニアリングが薬品ベンチャー企業のUMNファーマと共同で新型インフルエンザワクチンUMN-0501の製造設備について同社と設計契約を締結、さらにUMNに対して出資(約2億円・1.93%)を実施したと発表した。将来的には設備建設も実施する(【発表リリース、PDF】)。

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UMNは【製造を半年から8週間に短縮・新型インフルエンザ用ワクチンの臨床試験スタート】にもあるように、製造を半年から8週間に短縮へと大幅に短縮でき、量産も可能な新型インフルエンザ用ワクチン製造技術「細胞培養法」(リコンビナントタンパク製造技術を使用)をIHIプラントエンジニアリングと共同で開発、現在臨床試験を実施中。この臨床実験も今年中には結果が得られる予定。

IHIプラントエンジニアリングではこの新型インフルエンザワクチンUMN-0501の製造設備建設の第一歩として、設計契約を締結し、設備設計を開始。さらに両社間の関係を強化し、事業を確実に推し進めるため、IHI~側がUMNに出資をしたとのこと。

一部報道によれば2011年には商品としての一般供給体制を整えるため、「すでに秋田市の工業団地に工場建設用地1.3ヘクタールを取得」「2010年には工場稼動を目指す」「年間1000万人分のワクチン製造能力を整備」「治験完了時にさらに約2億円の追加出資を検討」などが計画されている。

開発中のワクチンの有効性が確認され、医薬品として認められれば、国内はもちろん東南アジアを中心とした海外にも大きなニーズが期待できる。IHIとしては子会社のIHIプラントエンジニアリングを通じ、プラント設備の増設や新設も期待できるだろう。「細胞培養法」は新型インフルエンザだけでなく、例えば新型肺炎(SARS)用ワクチンにも適用が可能とされており、この方面でも(IHI~のビジネスとしても)展開が考えられよう。


(最終更新:2013/08/03)

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