日本の音楽CDアルバムは割高!? 欧米は平均15~57%安

2008年08月18日 12:00

音楽CDアルバムイメージ7月24日に公正取引委員会で公開された著作物再販協議会議事録など(【報道発表資料ページ】)の資料によると、日本の音楽用CDアルバムは欧米と比較して平均価格において割高であることが明らかになった。最新のデータでは平均価格において、各国の価格は日本のCDアルバムより15%~57%安い水準で推移している。

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今資料は著作物の再販制度について論議を行うために開催された協議会で使用されたもので、著作物を取り巻くさまざまな現状を把握できるデータが盛り込まれている。今回グラフ化したのは、音楽CDの価格水準に関する部門で提示されたもの。

日本及び欧米諸国の音楽用CDアルバム価格比較(図上の数字は最新データのもの)
日本及び欧米諸国の音楽用CDアルバム価格比較(図上の数字は最新データのもの)

今データはそれぞれの国のインターネット通販サイトにおける売上トップ100内の作品に絞り、それぞれのCDアルバムの平均価格を算出したもの(2004年は日米が10月、フランスが11月、イギリスとドイツが12月)。また、CDが1枚のみのアルバムを対象とし、複数枚数のものやDVD付のものは除いてある(後述)。また、それぞれの国では当然使用通貨が異なるが、算出時の為替レートを用いて円換算を行っている。

グラフを見れば一目瞭然だが、日本の音楽CDアルバムは欧米諸国と比べると割高。これはそのまま資料上の注釈でも「我が国の音楽CDアルバムの平均価格は割高である」と表記されているくらい。

日本の音楽CDアルバムが割高
×円高だから
×DVD付のものが増えているから
それでは原因は……?

「日本のCDって最近は複数枚数での発売や、特典DVD付のが増えているから、それで値が上がっているのでは?」という意見もあろう。確かに2003年では新譜の1.8%にしか過ぎなかった「CDとDVDのセット商品」は、2007年には16.9%にまで増加している。しかし上記グラフは「複数枚数のものやDVD付のものは除いて」あるため、販売スタイルとは関係がない。

「円高が進んでいるから、相対的に諸外国のCDは安く見えるのでは」と考える人もいるだろう。しかし対米ドル・対英ポンドでは2004年から2006年にかけてはむしろ「円安」が進行しており、円換算価格が下がった理由にはならない。また対ユーロではすべての時系列で「円安」が進んでおり、現地での価格が同じならむしろ円換算では(フランス・ドイツは)上昇するはず。フランスはやや上昇傾向にあるが、ドイツは円安傾向以上に価格が下がっている。

ちなみに今回のデータ上、時系列の経過と共に(1区分でも)現地通貨平均価格が上がっているのは日本だけ。例えばアメリカの場合、順に「13.345ドル・11.99ドル・10.56ドル」、イギリスなら「10.475ポンド・8.63ポンド・7.63ポンド」となる。


同じ日本の歌手の同じ曲のCDなのに、日本で直接買うよりもアメリカやヨーロッパなどの海外経由で買った方が安くつくという、本末転倒的なお話は何度と無く耳にする。今データはあくまでも「平均値」であるものの、それを実証するものといえる。単に円高などの為替レートの問題だけでなく、何か別の「日本では割高で音楽CDアルバムが供給される(消費者の立場からは「買わされる」)」理由があるのだろう。流通機構の問題か、「中抜き」が多分に過ぎるのか、今データだけではそれを推し量ることは難しい。

元資料では日本レコード協会の説明として「音楽用CD等は、価格設定が多様化しており、例えばシングルでは500円以下、アルバムで2000円以下の廉価版商品、多種多様な価格設定が行われている」というコメントが寄せられている。しかし平均値を押し下げるほどの量(人気があるアルバムの中で)が廉価設定されていないのも事実。

仕組みに問題があるのなら、その仕組みを改善する努力が音楽業界には求められよう。さもなくば、「価格」という観点からも音楽CDの魅力が損なわれていくに違いない。

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