9割近くは「”色々な意味で”テレビが子どもの言葉使いに与える影響は強い」

2008年08月08日 06:30

テレビと子どもイメージ文化庁は8月1日、2007年度における「国語に関する世論調査」の結果を発表した。それによると、子どもの言葉使いに与える影響が大きいと思われている人・もののトップには「テレビ」がついた。前回調査の2001年からこの傾向は変わらず、むしろ数字が増えている。携帯電話やインターネットも結果内には登場しているが、数はさほど多くない(【発表ページ】)。

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今調査は毎年文化庁が、日本人が用いるさまざまな言葉の意味の理解度や意識に関する調査を行い、国語の施策を進める上での参照データとするために行われているもので、全国16歳以上の男女を対象にしている。調査方式は個別面接調査で、今回の調査は3月1日から20日までの間に3445人に対して行われ、回答数は1975人だった。

今回対象とする項目では、直前で「小学生が友だちに乱暴で聞き苦しい言葉使いをしている時、誰が注意すべきか」という質問を行っている(ちなみに最多回答は父親・母親)。その上で、「子どもの言葉使いに与える影響が大きい人やものはどれか」を尋ねており、どちらかといえばネガティブな影響についての意向確認の趣旨が強いものと思われる。

前回(2001年度)調査とあわせ、今回の調査結果でも、トップについたのは「テレビ」だった。

子どもの言葉使いに与える影響が大きい人やものはどれか(クリックで拡大)
子どもの言葉使いに与える影響が大きい人やものはどれか(クリックで拡大)

回答者のうち実に9割近くが「テレビ」と答えており、いかにテレビの影響力が大きそうに見えているかが分かる。前回調査と比べるといずれの項目も数字を増やしているが、(前調査では項目そのものがなかった)インターネットや携帯電話をのぞけば、「ゲーム機」の影響力に関する回答が11.1ポイント増と大幅な伸びを示しているのが気になるところ。


テレビは多くの人から
「子どもの言葉使いに影響あり」と
考えられている。
テレビはその責務・期待に
応えているだろうか

今データからうかがえる事象は二つ。まず「世間一般からテレビの影響力は圧倒的だと思われている」こと。本当に子どもの言葉使いにテレビが影響を与えているかどうかを確かめる、いくつもの調査を長期的に行っていく必要があるだろう。しかし少なくとも、世間の人たちのほとんどは「テレビが子どもの言葉使いに影響している”と考えている”」ことになる。多くの人からそのような視線を受けているテレビが、それに応えるだけの内容作りと対応をしているのかどうか。特に当事者は考え直す必要があるだろう。

もう一つは「前回調査から全項目で回答数が増えている」こと。前回選択肢には無かったインターネットなどは上昇して当然だが、親子間の断絶が叫ばれて久しい昨今においても「父親」「母親」の値は増えている。核家族化が進行しているにも関わらず「祖父母」の値も大幅に増加している。これらの数字が「実際に影響を与えている」ではなく「影響を与えていると”思われている”」点を考慮すると、大人(回答者)の多くは「子どもの言葉に影響を与える要素が増え、それぞれの要素の影響力も増加している」と感じていると推定できる。

単に情報化社会が進行していることを間接的に意味しているのか、それとも「色々なところから影響を受けているのだから、子どもの言葉使いに問題があっても自分=保護者の責任ではない」と暗示しているのか。どちらにしても興味深い話ではある。

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