炭水化物を愛すべき6つの理由

2008年08月11日 12:00

パン作りイメージダイエット手法の一つに「低炭水化物ダイエット」というものがある。おかずを食べても主食を取らなければOK、といった類のものがよく知られている。要は穀物類に多く含まれている炭水化物の摂取をひかえていれば、カロリー計算はさほど気にしなくてもよい、というものだ。ダイエットをしている人の中には、炭水化物系の食品を口にすること自身に罪悪感を持つ人もいるだろう。しかし【msnbc.comの特集「6 guilt-free reasons to love carbs」】では、6つの観点から「そんなに心配することは無い、炭水化物のすべてが高カロリー食品でダイエットには悪いってわけじゃないんだよ。むしろスリムな身体になるにはプラスとなる要素だってあるんだ」と述べている。

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精神安定剤的な役割
パスタイメージ食パンやパスタ、お米のような穀物類を食べることで体内に生み出される糖質は、神経伝達物質のセロトニンを体内で作り出していく。それは脳を刺激し、気持ちや睡眠、食欲などを安定させるのに役立つ。また、痛みを和らげる作用も持つ。

体重を減らすのに役立つ
穀物類から作られるドーナツは健康食品ではないかもしれない。しかし普通の炭水化物が含むカロリーは非常に少ないもの(1グラムあたり平均4カロリー)。ブロッコリーや各色ピーマン、豆類、とうもろこし、玄米などは炭水化物が多いがカロリーは低め。量をある程度取って満腹感を得つつ、カロリーを低く抑えることができる。

繊維質も豊富
小麦イメージ炭水化物系の食べ物の多くは糖分が低めで繊維質が豊富に含まれている。繊維質は消化を助けて便秘予防に役立つ成分として知られているが、特に有名なのは小麦のふすまをはじめとする小麦製品。また、可溶性の繊維質(にんじんやりんごに含まれている)は、心臓病や脳卒中のリスクを軽減して(コレステロールの体内吸収をさまたげる)、血糖値を安定させることから糖尿病の予防にもなりうる。

満腹感を味わえる
ダイエット最大の敵「空腹感」と戦うには、腹持ちの良い食品を選ぶ必要がある。この性質は「でんぷん」が特に高い。でんぷんはじゃがいもや大麦、豆などで多く見られるが、もちろん炭水化物の一種でもある。でんぷんは血糖値の改善やある種の「がん」予防にも役立つとの話も。

体内エネルギーの補充
炭水化物から得られる糖質は、体内のさまざまな部位にエネルギーを供給する役割を果たす。すぐに頭に思い浮かぶのは筋肉への「燃料」だが、ほかにも脳や骨をはじめとするさまざまな部位の活動力の源となりうる。活発に運動をする人であろうと無かろうと、炭水化物はアクティブな活動には欠かせない。

自然治癒力の活性化
トマトイメージ玄米やセロリ、いちごをはじめとした炭水化物を含む食品が、豊富なビタミンも兼ね備えていることを忘れてはならない。そして炭水化物は元々植物を起源としているものが多く、それらを食べることでフィトニュートリエント(phytonutrients、植物が元来持っている栄養素。健康を保ち、自然治癒力を身体に与えてくれる予防医学的な栄養素)を提供してくれる。例えばほうれん草ならルテイン(目に良いとされている)、トマトならリコピン(前立腺がんのリスクを下げる)、さつま芋ならカロチノイド(活性酸素の除去)などがよく知られている。


【90年前のアメリカの新聞広告から当時の社会をかいま見る】でも触れているが、90年前のアメリカの新聞にはすでに「ふすま」を使った食品がダイエット向けとして発売されている。炭水化物を適切に摂取することによる体調・体重管理は昔から行われていたようだ。

「低炭水化物ダイエット」は一時期大流行したものの、結局「効果がある人」と「効果がない人」とに二分され、「万能ダイエット方法」とは程遠い「山ほどある方法の一つ」として数えられるのみとなってしまった。また今回取り上げたように「炭水化物を避けることによる弊害」も指摘されている。

それぞれの食品にはその食品毎の特性や、食べることで得られるプラス要素がある。「過ぎたるは及ばざるが如し」の言葉通り、過度の食事制限でかえって体調を壊すようなことは避けねばならない。そして忌み嫌われることの多い炭水化物にも、これだけの効用があることを改めて知るべきだろう。

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