市場の混迷がある程度収縮するまで「待ち」を貫いている投資家が多い雰囲気…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、三週連続の売り超し(2008/07/18)

2008年07月18日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は7月17日、2008年7月7日から7月11日(7月第2週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は5兆0596億1718万8000円なのに対し、買い総額は4兆8631億3483万8000円となり、差し引き1964億8235万0000円の売り超しとなった。先週に引き続く売り超しで、売り超し額もやや増えている。なお個人は売り超しに転じ、証券会社と法人は共に買い超しのまま(【最新発表リリース、PDF】)。

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7月7日から7月11日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……6996億8232万1000円/9510億1210万4000円(2513億2978万3000円買超)
・個人……1兆4910億3119万5000円/1兆4701億7127万3000円(208億5992万2000円売超)
・外国人……5兆0596億1718万8000円/4兆8631億3483万8000円(1964億8235万0000円売超)
・証券会社……11293億7008万8000円/1335億5430万4000円(41億8421万6000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

5月7日~9日……3917億5965万3000円買超
5月12日~16日……2698億4163万6000円売超
5月19日~23日……928億9697万4000円買超
5月26日~5月30日……1614億9661万6000円買
6月2日~8日……3088億0855万1000円買超
6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超
6月30日~7月4日……916億0124万0000円売超
7月7日~7月11日……1964億8235万0000円売超


外国人投資家の売買傾向として、「一度売り攻勢・買い攻勢に転じたら、しばらくその方針を継続する」というものがある。昨今の状況を見ると6月23日の週に売り超しに転じてから今週発表週まで3週連続売り超しが続いている。奇しくも日経平均が軟調に推移するようになったのもこの前後からで、浅からぬ関係にあることが分かる。

昨今の市場動向を見ると、現物取引の出来高は少なめな展開が続いている。ビッグウェーブか、あるいは市場の混迷がある程度収縮するまで「待ち」を貫いている投資家が多いようだ。このような状況下を利用(悪用)し、先物の大口投資による市場操作まがいの傾向が続いている感が強い。今統計はあくまでも現物株式のものなので、特に昨今の市場展開においては、大きな・重みのある意味合いはないものと思われる。しかし指針としては十分参考になるだろう。

今週は現在のところ、日経平均は再び1万2000円台の水準で低迷している。週末から来週にかけて相次ぐ欧米金融機関の決算内容次第では、再び大きな「波」が訪れる可能性は否定できない。動きを注意深く見守りたいところだ。

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