「マック」か「マクド」か・東西日本で分かれるファストフードの略称

2008年07月12日 12:00

マクドナルドイメージ情報サイト「ブロッチ」などを展開するアイシェアは7月11日、ファストフード店の略称に関する調査結果を発表した。それによるとかねてから言われているように、[マクドナルド(2702)] の略称は東日本では「マック」が圧倒的に多い一方で、西日本では「マクド」がやや優勢であることが明らかになった。分布・略称そのものの経緯は不明だが、略称そのものにも地域性が見られる場合もある、という好例だろう(【発表リリース】)。

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今調査は6月27日から6月30日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの会員に対して行われたもので、有効回答数は427人。男女比は57.1対42.9。年齢構成比は20代11.5%、30代49.2%、40代32.3%、その他7.0%。「東日本」は北海道・東北・関東・新潟県・長野県・山梨県・静岡県で集計し回答数は263、「西日本」はそれ以外の地域で回答数は149(「その他・不明」も15件)。

今調査では「マクドナルド」もあわせ合計で5店舗の名前の略称について尋ねている。そのうち、東日本と西日本で有意な違いが出た2事例についてまずは取り上げてみることにする。

マクドナルド。東は「マック」で西「マクド」
マクドナルド。東は「マック」で西「マクド」

この類の話でまず最初に登る「マクドナルド」の略称。当方(不破)は東京在住であるにもかかわらず「マクド」と略すことが多いのだが、調査結果によると東日本では8割強と圧倒的な数で「マック」が優位にたった。一方で西日本では「マクド」が過半数を占め、4割の「マック」に優する結果を出している。

推定だが「マック」は英語スペル上の「McDonald's」を元に、「マクド」は日本語表記の「マクドナルド」(あるいは英語表記での「McDonald's」)を元に作られた略称なのだろう。「マック」というとセンスのあるパソコンといったイメージの強い「マッキントッシュ」も想像でき、そのあたりが東日本の人には好かれているのかもしれない。

ちなみに「マクド」で検索すると153万件、「マック」では1650万件の結果が出る。もっとも後者の場合、パソコンの「マッキントッシュ」も含まれるので、二つをそのまま比較することは出来ない。このように混同してしまうことを考えると、西日本で主流の「マクド」の方が間違いがなく、合理的なようにも思える。

もう一つ、東西日本で大きな差異が見られたのが、【ケンタッキー・フライト・チキン(9873)】

ケンタッキーフライドチキン。東は「ケンタ」で西「ケンタッキー」。
ケンタッキーフライドチキン。東は「ケンタ」で西「ケンタッキー」。

結果を見ると略称の違い、というよりは「略称を使うか否か」にも近い気がするが、東日本では「ケンタ」と短くする一方、西日本ではその略称を使わず「ケンタッキー」と呼ぶことが圧倒的に多い。「ケンタ」が西日本であまり好かれないのは、人名と勘違いしてしまうからだろうか。


「マクドナルド」「ケンタッキーフライドチキン」の2例を見る限りでは、一見おおらかでざっくばらんな略称を使っているように見える西日本の方が、合理的な使い方をしているように見える。単に「東西日本」ではなく、例えば「北海道、東北、関東、中部、近畿、四国、中国、九州」などのようにエリア毎に細分化して調査すれば、もっと興味深い結果が出ることだろう。

ちなみに今調査結果では他に「モスバーガー」「ロッテリア」「ミスタードーナツ」についても尋ねているが、東西日本で差異はほとんど見られなかった。むしろ「こんな略称、聞いたことがない」という類の選択肢が各所で見られ、設問者がいかに苦心して問題を作ったのかがうかがえる。

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