外国人投資家が売りに転じたのではないかという推測も…東京株式市場での外国人投資家の売買動向、十三週ぶりに売り超し

2008年07月04日 06:30

株式イメージ東京証券取引所は7月3日、2008年6月23日から6月27日(6月第4週)における株券の投資部門別売買状況を発表した。それによると先週外国人投資家が株を売った総額は4兆5588億1334万5000円なのに対し、買い総額は4兆2633億0314万0000円となり、差し引き2955億1020万5000円の売り超しとなった。実に十三週ぶりの売り超しで、売り超し額も数千億円の単位という大きめなもの。なお法人は先週から買い超しに転じ、個人と証券会社も買い超しのまま(【最新発表リリース、PDF】)。

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6月23日から6月27日における各部門別の売買動向は次の通り。

・法人……7807億4317万8000円/9785億7976万3000円(1978億3658万5000円買超)
・個人……1兆4288億5506万7000円/1兆6359億5685万0000円(2071億0178万3000円買超)
・外国人……4兆5588億1334万5000円/4兆2633億0314万0000円(2955億1020万5000円売超)
・証券会社……1248億6665万5000円/1385億0705万7000円(136億4040万2000円買超)

(それぞれ売り/買い(差し引き))


また、この10週間における外国人投資家の動向は次の通り。

4月21日~25日……2064億0542万4000円買超
4月28日~5月2日……3832億7779万8000円買超
5月7日~9日……3917億5965万3000円買超
5月12日~16日……2698億4163万6000円売超
5月19日~23日……928億9697万4000円買超
5月26日~5月30日……1614億9661万6000円買
6月2日~8日……3088億0855万1000円買超
6月9日~13日……2724億8305万3000円買超
6月16日~20日……1425億4441万8000円買超
6月23日~27日……2955億1020万5000円売超


今回計測週は木曜までが大きく下げながらも値を戻し、下ひげをつけながらじわじわと下げる傾向が続き、金曜で下げたまま終わるという展開を見せた。またこの頃から「続落記録」についてささやかれるようになり、現在(7月3日)の11連敗にまで続いている。直近一か月で見ると、今回発表週の終盤あたりでトレンドが転換したようにも見え、このあたりで外国人投資家が売りに転じたのではないかという推測もできる。

先週も触れたが今統計はあくまでも現物株式のもので、先物に振り回される感の強い昨今の市場展開においては、大きな・重みのある意味合いはない可能性は捨てきれない。しかし指針としては十分以上に参考となるものであると考えている。

今回の発表で外国人投資家の12週連続買い超しから売り超しに転じ、トレンド転換の様相を呈している。おりしも日経平均株価は連敗記録を継続中で、このままでは半世紀ぶりの連続安値更新も見えてくる。近場では最後の心理抵抗線が1万3000円に見えるので、ここにたどり着く前に再び上昇に向かってくれることを祈りたいものだが。

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