検索サイト利用者数、世界の順位は「Google」「MSN」「Yahoo!」の順

2008年07月22日 06:30

検索イメージ総務省が7月12日に発表した2008年度版の情報通信白書によると、2008年1月の時点で家庭のパソコンからの日米欧の利用者数をあわせたポータルサイトの利用者数は、Google(グーグルがもっとも多く2億人近くを数えていることが明らかになった。次いでMSN/Windows Live、Yahoo!、AOLと続き、日本のポータルサイトではトップを行く「Yahoo! Japan」は数の上ではAOLにすら及んでいない。この状況についてレポートでは「上位サイトは日本やヨーロッパでの事業展開にも積極的だから」と説明している(【発表ページ】)。

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情報通信白書とは総務省が毎年日本の情報通信の現況や情報通信の政策の動向について、国民の理解を得ることを目的として作成する統計資料。政策決定の材料としても用いられる。

日米欧五か国(日本、アメリカ、ドイツ、フランス、イギリス)における主要ポータル・検索サイトの利用者数を数えた結果は次の通り。

日米主要ポータル及び検索サイトの日米欧における利用者数
日米主要ポータル及び検索サイトの日米欧における利用者数

Googleが頭一つ分先んじていることや、MSN/Windows Liveが意外に健闘していることが分かる。また、冒頭でも触れたが、

・アメリカの上位ポータル、検索サイトは他国での事業展開に積極的で主要5か国それぞれで利用者を獲得している。
・日本発のポータル、検索サイトは事業展開方針(海外向けサイトは作っていない)からか他国で使われることはほぼゼロ。


という結果が出ている。日本国内に限ればいずれのサイトも上位を占めているものの、他国(特にアメリカ)からの利用者が無いため、世界規模になると下位に甘んじてしまう様子がグラフからもうかがえる。

例えばトップのGoogleの場合、それぞれの国の家庭のパソコンからの利用者の割合はアメリカで65.2%、日本ですら45.1%を占め、ヨーロッパ圏ではさらに大きな割合を占めている。

各国別・家庭からGoogleを利用する人の割合
各国別・家庭からGoogleを利用する人の割合

母国アメリカよりも、ヨーロッパ圏の方がGoogleのシェア比が高いことがあらためて確認できよう。


日本のポータル、検索サイトが他国で展開できないのは、欧米圏と比べた言語構造の特殊性(2バイトコード、主語と述語の位置関係など)から、ロジックの共用が難しいことなどが大きな理由といえよう。とはいえ、例えばトップのGoogleは日本語でも英語でも、入力すればちゃんと結果を出してくれる(同じ言葉をGoogle日本語版とGoogle Englishで検索すると違う答えが出るが)ことから、論理的に多言語化が不可能なわけではない。

表上では第二位に位置するMSN/Windows Liveを運用するマイクロソフトですら、Googleの圧倒的有利性に対抗すべく、Yahoo!と手を結ぼうとしたり、AOLに「興味関心」を抱いているのが現状。Yahoo! Japanをはじめとする日本独自のポータル・検索が今から海外版を作って展開しても、対抗勢力となるのは非常に難しい。

とはいえ、そのまま「日本語圏内で上位を占めているからそれでいいや」と妥協して良いのかどうか。このグラフを見ると、改めて考えさせられそうである。

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