食費9.5%、燃料費19.09%~ヨーロッパでもっとも物価高に悩む国、イギリスの場合

2008年07月31日 12:00

時節イメージ物価、特に食料品とエネルギー関係周りの価格上昇は国の別を問わず急速に進んでいるが、ヨーロッパ諸国の中では特にイギリスの上昇率が高いようだ。イギリスの大衆紙【Mail Online】では、「ヨーロッパの中ではイギリスが一番物価高だ!」と愚痴をこぼすような記事が掲載されている。

スポンサードリンク

2008年6月における主要諸国の前年同月比物価上昇率。ヨーロッパの中ではイギリスが高い位置にあることが分かる。
2008年6月における主要諸国の前年同月比物価上昇率。ヨーロッパの中ではイギリスが高い位置にあることが分かる。

上記グラフは元記事の文中にあった数字一覧をグラフに成形したものだが、左側に列挙されているヨーロッパ諸国の中ではイギリスの上昇率が一番高いのが分かる。元記事によれば食料品の中でも特に生鮮食品、肉類や乳製品、卵、パン、パスタ、米など普段からよく口にされるものの値上げが厳しいそうだ。

ヨーロッパ諸国においては食品の上昇はイギリスが一番高いように見えるが、単に数字的な話では他にも高い上昇率が算出されている国がある。例えば(グラフにはないが)アイスランドは16.6%と、イギリスよりもさらに高い。しかしこれはアイスランド特有の事情(場所柄、食料を高コストの輸入品に頼らざるを得ない)から来るもの。同じくグラフには無いものの旧東欧諸国の上昇率も高いが、元々値が安かったので「少々の絶対額の値上げでも率が跳ね上がってしまっている」「上昇率は高くとも絶対額は安いレベルで維持されている」などの事情がある。やはり値上げの辛さという意味ではイギリスが一番のようだ。

この値はあくまでもOECD発のものだが、元生地のDaily Mail 独自の食品指数では、前年同月比で「17.8%の増加」という値が出ている。1週間に100ポンド(2万1000円)を食費に使う家族がいたら、1週間あたり17.80ポンド(3800円)・1年で925ポンド(20万円)の出費増という計算。

食品の小売業者は「実のところ食品の価格上昇率はエネルギーのそれより上」とした上で、「経費削減をして売上を伸ばし、薄利多売をすることで何とか上げ幅を抑えている」とコメントしている。

一応上記のグラフでは、日本の食品物価上昇率は4.23%ということになっている。しかし食事のレパートリーや居住地域によっては、イギリスのそれと同様に「10%近い値上げ」を体感しているかもしれない。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ